火炎瓶と石破内閣

今日はこの話題です。
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1.自民党本部に火炎瓶


10月19日午前6時前、千代田区永田町の自民党本部前に白のワンボックスカーで乗りつけた男が、火炎瓶のようなもの5、6本を投げ込んだ後、総理官邸の柵に突っ込む事件が発生しました。

火炎瓶のようなものは、機動隊の車両に当たったものの、火はまもなく消し止められ、怪我人はいませんでした。男は官邸に発煙筒のようなものを投げ込もうとしたのですけれども、現場の警察官に制止され、その場で逮捕されました。

捜査関係者によると、逮捕されたのは埼玉県川口市に住む臼田敦伸・容疑者。警視庁が詳しい経緯をを調べていますけれども、臼田容疑者は調べに対して黙秘していて、臼田容疑者が運転していたワンボックスカーの車内からは、10個ほどのポリタンクも見つかったということです。

現場を目撃した人は、「煙が上がっているのが見えたが 警察官が消火器を使って対応にあたり、煙はすぐに消えた。直後から警察官が続々と集まり、周囲の道路は通行止めとなった」と話しています。

車両の近くには焦げたバッテリーやカセットコンロのほか、灯油などを入れるポリタンクが置かれているとのことですから、あるいは自爆テロ的に車ごと爆発させようとしていたのかと訝ってしまいます。

臼田容疑者は川口市内の一軒家で父親と2人で暮らしていて、川越市内の高校を卒業後、長距離トラックの運転手やウェブデザイナーとしてホームページを制作するなどしていました。独学で法律の勉強もし、行政書士の資格も持っているそうです。

臼田容疑者の父親は容疑者について「原発の反対運動というのはずっと前にやってましたし、そういう考えはずっと持ち続けていたと思いますし、供託金反対とかの運動をしていた。色々不満をそういう形で爆発させたのかなと、そういう気持ちだけですね」とコメントしており、現在、警視庁公安部が動機や事件に至る経緯を調べています

ただ、自爆テロにせよ、そうでないにせよ、ここまでのことをやるだけの不満を抱えていたにせよ、その不満は選挙で晴らすべきでしょう。




2.石破内閣支持率28%


時事通信が10月11~14日に実施した世論調査で、なんと石破内閣発足後初の支持率は28.0%となりました。

直近の歴代内閣発足時の比較では、直近の岸田内閣40.3%、菅内閣51.2%、第2次安倍内閣54.0%を、いずれも下回った。2000年以降でこれまで最低だった森内閣の33.3%と比べても5ポイント以上も低くなっています。

不支持率は30.1%。岸田政権末期からは27.4ポイント改善する一方、「分からない」との回答は41.9%に上っています。まぁ、ほぼ何も始まっていないのですから「分からない」が半分近くになるのは当然といえば当然です。

内閣を支持する理由は、「首相を信頼する」9.1%、「他に適当な人がいない」8.6%、「印象が良い」4.5%。支持しない理由は、「期待が持てない」17.5%、「首相を信頼できない」10.1%、「政策がだめ」7.9%と、筆者としては、全体的に低いパーセンテージの印象を受けます。

政党支持率は自民が2.2ポイント減の18.9%、立民が0.6ポイント増の4.6%。公明は4.0%、維新は2.2%、共産党とれいわ新選組は1.5%、国民民主党は1.2%、参政党は0.4%、社民党は0.3%。「支持政党なし」は62.2%。

衆院選の比例代表の投票先は、自民党が26.1%で最多。立憲民主党10.1%、公明党5.2%、日本維新の会は4.3%と続いています。ただ、選挙後に期待する政権の在り方を尋ねたところ、「自民党中心の政権継続」が45.3%、「野党中心の政権交代」が27.5%と、政権交代までは望んでいないことが窺えます。

一方、支持政党なしが6割を超えているということは、まだ決めかねている人が多いことを示唆しているともいえ、まだまだどうなるか分からないとも言えます。


3.怒りと失望が拡大した


ただ、発足直後にも関わらず、内閣支持率が28%と、いきなり政権維持「危険水域」とされる2割台に突入したことが、永田町に衝撃を与えています。

自民党ベテラン議員は、時事通信の調査結果に「何かの間違いかと思った。発足直後で政権末期レベルのひどさだ」と嘆き、保守系議員は「場当たり的に旧安倍派などを切り捨てた反動だ。閣僚・党役員人事や、派閥裏金事件をめぐる『非公認』『比例重複せず』など、十分な討議や説明を尽くすべきだったのに、不透明なまま決断を下し、党内外に怒りと失望が拡大した」と断じています。

他社を見ても、日経新聞・テレビ東京が今月1~2日に実施した緊急世論調査でも、内閣支持率は51%と、現行の調査方式を導入した2002年以降、内閣発足時の支持率として最低を記録しています。

17日、石破総理は、長野市の街頭演説で、大型の補正予算編成に取り組む意向を示し、「物価上昇に負けない賃金の上昇を必ず実現する。物価高に苦しむ人への給付や新産業に対する支援を行う」と語っていますけれども、消費減税や社会保険料の減免が言えない時点で、筆者には刷新感に乏しいと思ってしまいます。

一部には石破総理の「変節」や「豹変」、はたまた、安倍晋三元総理を「国賊」と罵倒した村上誠一郎氏を総務相として入閣させたことが影響しているという声も上がっているようです。

ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「石破首相は総裁選で『すぐ解散しますという言い方は、私はしません』と公言しながら、早期の解散総選挙を決断した時点で躓いた。改革を掲げて、国民世論の高い人気を背景に首相になっただけに、失望の反動も大きい。石破首相の党内基盤は弱く、総裁選で後押しを受けた菅義偉副総裁、岸田文雄前首相、森山裕幹事長などの意向に配慮しつつ難しい舵取りを強いられる。衆院選の結果次第では、より厳しい局面に直面するだろう」とコメントしていますけれども、筆者は、旧安倍派議員の排除を狙ったかのような非公認や比例重複立候補不承認。そして、従来基準であれば、自身も裏金とされる筈なのに「不記載」だと頬かむりするなど、自分にだけ都合のよいダブスタぶりも人気のない原因になっているのではないかとも思います。


4.次を見据える高市早苗


一方、総裁選決選投票で敗れた高市氏の人気が鰻上りです。

自民党系候補から高市氏への選挙応援依頼が相次いでいて、120件を超えたなんて話もあります。

総裁選で高市氏は党員票ではトップでしたから、その高市人気に肖って、少しでも票を稼ごうという思惑なのでしょうけれども、岸田前総理から「高市だけはダメだ」と指示され、決選投票で石破氏に投票したとされる岸田派議員さえも高市氏に応援依頼をだしているそうで、なんという厚顔無恥だと思ってしまいます。

10月16日、高市氏は、総裁選で高市氏の推薦人となった新潟5区から出馬の高鳥修一氏の応援演説に入りました。

高島氏は、党内の保守派グループ「保守団結の会」の代表世話人も務め、総裁選では高市氏の選対幹部として奔走しました。2021年の前回衆院選では、立憲民主党の梅谷守氏に130票差で敗れ比例で復活。今回は重複立候補が認められず、小選挙区で負けたらそれで落選決定です。

高市氏は新潟県南魚沼市のJR浦佐駅近くで行った応援演説で「今、日本は本気になって総合的な国力を強くしていかなければいけない。そういう時期に入っている」と述べ、総裁選についても「負けてしまうと悲しい。陣営はほとんど干されたといわれている。それでも私は『高鳥修一さんは閣僚として活躍できる人だ』と新しい総裁にお願いした……私の力不足でかないませんでしたが、みなさんの力で国政に送っていただいて、真剣に国のことを思っていて真剣に地元を愛している高鳥修一さんを働かせてやってください」と訴えました。

高鳥氏も「私は高市早苗さんを総理大臣にしたい。選挙が終わったら、私を国会に戻していただいて今後は私が高市さんを応援する番だ。高市政権をつくって地方に元気を、活力を!」と激励しました。高鳥陣営の幹部は「危機感がある。初めてだが、相当あると思う」と、高市氏の地元入りを評価。支援者の男性は「石破先生は言っていることが行ったり来たりする。高市先生ははっきりし、安心して政治を任せられる」と強調しました。

この日の夕方、高市氏は長野に入り、長野1区から出馬し、総裁選で高市氏の推薦人に名を連ねた若林健太氏の選挙応援に入っています。

高市氏はJR長野駅近くの公園で開かれた街頭演説で、「彼は公認会計士でもあり、経済はめちゃくちゃ強い、分からないことがあれば健太に聞いたらいい。地元の地域経済も非常に強い。私にとって自慢の弟分だ……国家観もよく似ている。いま大事なのは国民のみなさんの生命と財産、領土、領海、領空、資源、国家の主権と名誉を守り抜くことが国の究極の使命だ」と訴えました。

同日夜に県民文化会館で登壇した総決起集会には約1500人近くが詰めかけたそうで、若林氏は「総裁選が終わった直後にお願いしていた。しっかりと約束を果たしてくれた」と明かしています。

ただ、選挙情勢としては、高島氏も若林氏も、立憲の対立候補がやや優勢とのことで苦戦の選挙戦となっているようです。

今回の総選挙は議席もさることながら、高市氏を支持した議員がどこまで当選していくのか。それも一つのポイントになるかと思いますね。



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この記事へのコメント

  • ス内パー

    https://x.com/takaichi_sanae/status/1847410569659503028

    そんな高市氏だからこそ保守党支持者を中心にした過激派による落選運動も盛んで
    自民党支持者の振りをして保守党へ誘導する動きには高市氏直々に制止要請
    反発する過激派で埋め尽くされたリプ欄

    https://x.com/GeneralStaffUA/status/1498225748234182658
    https://x.com/afpbbcom/status/1498221438557429760
    https://x.com/nippon_ukuraina/status/1497820680049795075

    火炎瓶といえばブチャで民間人に火炎瓶製造や配布を行った記憶も新しく
    安保闘争の頃に活動家が愛用したことでピンポイントで法規制されている殺意の高い代物
    今回の逮捕者ゴリゴリの活動家なのもあり親和性は高かったのかもしれない
    2024年10月20日 09:14
  • おじじ

    自分の投票する選挙区には、自民党でも無派閥保守系の山本ともひろさんがおられますが、比例の重複はありませんでした。ここには、早稲田ゆきという立件凶惨等のガンがいて、毛嫌いしているのですが、このため彼は毎回復活当選です。なので、今回も危ないと思って苛立つ中、イシバカに腹が立ったので、彼のXに本人には投票するが、比例は自民党と書かないと、ツイートしました。もちろん、いいねが返って来たよ。
    2024年10月21日 09:30