

1.トランプ大統領の就任式に岩屋外相派遣へ
1月20日に行われるアメリカのトランプ次期大統領の就任式に、日本政府は岩屋外相を派遣する方針を固めました。
政府関係者によると、トランプ次期大統領側から岩屋外相を招待したいという意向が伝えられたということで、これを受けて政府は岩屋外相を派遣するとトランプ氏側に伝えたとのことです。
これまでアメリカの大統領就任式には、日本からは駐米大使が招待を受けて出席するのが慣例となっていて、外務大臣が出席するのは異例のことです。
政府は、岩屋外相のアメリカ訪問にあわせて、国務長官に起用されるマルコ・ルビオ氏と会談を行えないか模索していて、調整を進めることにしているとのことです。
政府は石破総理とトランプ氏の対面会談がいまだに実現しないなか、岩屋外相が訪米して地均しをしたい考えとみられています。
岩屋外相は昨年12月に訪中した際、中国軍による日本の排他的経済水域(EEZ)への弾道ミサイル撃ち込みなど、やりたい放題されているにも関わらず、「中国人向けの査証(ビザ)発給要件の緩和」を表明しています。
このような石破政権の「親中」傾向が指摘されるなか、「対中強硬派」として知られるマルコ・ルビオ氏と岩屋外相の会談がどうなるかは注目ポイントです。
2.片山さつきと立花孝志
今回のトランプ大統領の就任式には岩屋外相以外にも招待されている人がいます。自民党の片山さつき元地方創生担当相とNHK党の立花孝志党首です。
片山氏は、2017年のトランプ氏の1期目の大統領就任式にも出席しているのですけれども、1期目のトランプ政権のもとで駐日大使を務めたウィリアム・ハガティ上院議員と親交があり、昨年末に出席の打診を受けたようです。1月10日、片山氏は「各国がトランプ次期政権との新たなパイプづくりに苦心している。日本政府や自民党など、あらゆる関係先と協力し、わが国と米国の友好関係がより深まるよう、積極的な働きかけに努めたい」と就任式に出席すると発表しました。
片山氏は「石破総理大臣や参議院自民党の幹部に相談したところ『ぜひ行って交流を深めてきてほしい』と言われた……金融に関係するアメリカの議員やシンクタンクの関係者とも面会したい」と述べています。
片山氏は、2017年のトランプ氏の1期目の大統領就任式にも出席したということです。
また、NHK党の立花孝志党首は1月10日にX(旧ツイッター)への投稿で「トランプ大統領の就任式に行く方向で、最終調整しています! 連休明けには、正式に決定します! アメリカ下院議員ジェームズ・マイク・ジョンソン議長からの招待です。 I'm Japanese TRUMP!」と招待されていることを明かしています。
立花党首の説明によると、マイク・ジョンソン議長は自身で10名の招待枠を持っていて、日本のトランプ支援者にリストアップを求めたところ、友人の伝手を伝って声が掛かったのだそうです。
もっとも立花党首は14日の自身の動画でVISAないしESTAが取れないということで断念したと公表しています。
3.岩屋って誰だ
岩屋外相については、昨年11月27日のエントリー「収賄疑惑の岩屋毅外相」で取り上げましたけれども、中国のオンライン賭博業者「500ドットコム(現ビットマイニング)」からの収賄疑惑があります。
岩屋外相の大統領就任式出席について、ジャーナリストの山口敬之氏は自身の動画チャンネルで次のように述べています。
【前略】アメリカ側はがっつり知っているとのことです。ネットの一部では、岩屋外相はアメリカの政府当局に逮捕されるのではないかという書き込みもあるようですけれども、もしかしたら事情聴取くらいは受けるかもしれません。
・アメリカの取材をしているのでアメリカ側のトランプ政権に近い方あるいは民主党に近い方といろんなやり取りをしてる
・私が比較的親しくしてる2人のアメリカ人から岩屋氏ってどんな人ですかという問合わせが来た
・アメリカでも日本ウォッチャー、日本の情報をずっと追っかけてる人ってのがアメリカにもいるんですね
・当然アメリカの国務省には日本課長っていうのもいますし。日米関係を深くコミットしているシングタンクの人、それから共和党の新政権発足に向けての外交担当者のアジア担当、こういうような人たちは日本っていうのはね重要な大きな同盟国ですから日本の状況をウォチしています
・現在の石破政権っていうのどういう政権なのか、バイデン政権にべったりだった岸田政権の後継政権だとみんなが理解してるんですね
・複数の日本ウォッチャーからの質問をまとめますと、1つは私が岩屋毅に会ったことありますかっていう質問なんですね
・この人たちもプロフェッショナルですから、岩屋毅についてメモを書くんだと思うんですね
・国務省だったら役所にあげるメモ、共和党の人だったら共和党の自分のボスにあげるメモ、そして記録として残るもので。
・岩屋ってどんな人っていうのをプロとしていわゆるメモを起こすメモを書くにあたってに会ったことがある人から話を聞く、聞けたのかどうかというのが、いわゆるま伝聞情報なのか一次情報なのかという意味において私が岩屋氏にあったことがあるか、これをまず冒頭みんな聞いてくるんですね
・私岩屋氏と何回もあったことありますから、岩屋氏という人物よく言ってます。彼の岩屋の経歴とかねそういうことを伝えました
・それで次の質問がすごいんです。この人って中国企業の贈収賄で名前が出た人じゃないのって聞かれたんですよ。
・え知ってんだって私は思ったんですね。ただね知ってんの当たり前なんですねなんでかてつったら、アメリカ司法省のセクションのうちのディストリクトオブニュージャージー、州の法局がこれね黄色で示してる。
【中略】
・岩屋って誰だって問い合わせをしてきた人がそういうこと言ってきたわけです
【中略】
・でもう1つ、メールですけどねその質問が来たのはなんでそんな疑惑をかけられてる人物を石破首相は外務大臣したんですかというごく真っ当な質問が来たんです
・なんでかって言うとこれジャパンウォッチャーはこのニュース非常に興味を持って観察してるんです。今でも。
・なぜかって言うと、ウォールスリートジャーナルの11月の記事ですけども、仮想通貨の採掘関連業者の中国企業が日本の政治家に贈賄した件で15億円の罰金を払った。
・トランプ政権が仮想通貨、特にビットコインに関して推進していくっていう方針を繰り返し述べているから、仮想通貨のニュースってのは非常になんていうか引きが強いっていうか興味を持って大きく報道されるんです
【以下略】
まぁ、それくらいで済めばよいかもしれませんけれども、カウンターパートナーが対中強硬派のマルコ・ルビオ氏であろうことを考えると、とてつもない宿題を背負わされるかもしれませんね。
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