ウクライナ停戦への道

今日はこの話題です。
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1.戦争を終わらせるための具体的な計画がある


2月7日、トランプ大統領は、ウクライナ戦争の終結を交渉するためロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話で会談したと、大統領専用機エアフォースワン機内で行われたニューヨーク・ポスト紙との独占インタビューで明らかにしました。

その概要は次の通りです。
ー両首脳が何回話し合ったか
・言わないほうがいいだろう……しかし彼は、彼は人々が死ぬのをやめることを望んでいる

ー国家安全保障担当大統領補佐官のマイク・ウォルツ氏に
・会合を開こう。彼らは会合を望んでいる。毎日、人々が亡くなっているんだ。亡くなった人たちはみんな、とても若くて美しい人たちだ。私の息子たちのような若者たちが200万人も。双方に。戦場の至る所で
・私は常にプーチン大統領と良好な関係を築いてきた
・バイデン氏は我が国にとって恥ずべき存在だった。完全な恥ずべき存在だ。
・戦争を終わらせるための具体的な計画がある
・早く終息してほしい。毎日人が亡くなっている。ウクライナの戦争はひどい。この忌々しい事態を終わらせたい。
ウクライナのセルヒー・ニキフォロフ大統領報道官によると、14日にドイツで開かれるミュンヘン安全保障会議で、ゼレンスキー大統領がJ・D・バンス米副大統領と会談する予定だと明らかにしました。


2.ウクライナはいつかロシアになるかも


そして、トランプ大統領は、10日に放送されたFOXニュースのインタビューで、ウクライナについて「希土類元素、石油、天然ガスなどの点で非常に価値のある土地を持っている。我々は何千億ドルも費やしているので、我々の資金を安全に確保したい……彼らは取引を成立させるかもしれないし、成立させないかもしれない。彼らはいつかロシア人になるかもしれないし、いつかロシア人でなくなるかもしれない。しかし、我々はそこにこのすべての資金を投入することになるので、私はそれを取り戻したい」とし、ウクライナに対し、アメリカの援助の見返りとして「5000億ドル相当のレアアース」を求めると伝え、ウクライナ側は「実質的にそれに同意しているので、少なくともわれわれは愚かだとは思っていない」と述べています。

トランプ大統領はロシアとの停戦案を取りまとめさせるために、ウクライナ・ロシア担当のキース・ケロッグ特使を近くウクライナに派遣する意向であると明かしました。

ウクライナ大統領府の情報筋によると、ケロッグ氏は20日にウクライナ入りする予定であるものの、訪問先は明らかにされていません。


3.我々は領土を他の領土と交換するだろう


ウクライナのゼレンスキー大統領は、2月11日に公開された、イギリスのガーディアン紙とのインタビューで、ロシアとの和平交渉が成立すれば、ロシアが現在占領しているウクライナ領土の返還と引き換えに、ロシア西部クルスク州でウクライナ軍が掌握している領土を引き渡すことを提案する意向を示しました。

インタビューでのゼレンスキー大統領の発言概要は次の通りです。
・ヨーロッパはアメリカ抜きで安全保障を提供できるという声があるが、私はいつもノーと言っている
・ウクライナを救うために我々を支援している人々は、ウクライナの企業と協力しながら、ウクライナを再建するチャンスを得るだろう。我々はこれらすべてのことについて詳細に話す用意がある
・我々は、両チームが米国での会合の日程と計画を決定することを期待している。合意され次第、我々は準備ができ、私も準備が整う
・我々は安全保障だけでなく、金銭についても話している…貴重な天然資源に、これまでは存在しなかった投資の可能性をパートナーに提供できる…我々にとっては雇用が生まれ、アメリカ企業にとっては利益が生まれる
・ウクライナは欧州最大のウランとチタンの埋蔵量を保有しており、これらの埋蔵量がロシアの手に渡り、北朝鮮、中国、イランと共有される可能性はアメリカの利益にならない
・アメリカの軍事支援が継続されることがウクライナの安全保障にとって極めて重要だ
・あらゆる種類のミサイルから我々を守れるのはパトリオットだけだ。パトリオットだけだ。他のシステムもあるが、完全な防御はできない。だから、この小さな例からでも、アメリカなしでは安全保障は完全ではないことがわかる
・(USAIDの凍結については)一部のプログラムが凍結されたことに文句を言うつもりはない。我々にとって最も重要なのは軍事援助であり、それが維持されたことに感謝しているからだ。もしアメリカ側に人道的任務を継続する可能性と意欲があるなら、我々は全面的に賛成する。もしそうでないなら、我々はこの状況から抜け出す方法を自ら見つけるだろう
・エマニュエル(マクロン)氏の考えについては、それが安全保障の一部であるならイエスだ。10万から15万人の欧州軍が駐留するならイエスだ。だが、それでも我々の軍隊は、我々に対抗するロシア軍と同じレベルにはならないだろう
・モスクワが敵対行為を再開した場合にロシアに対抗するという保証がない限り、よりソフトな平和維持活動は機能しないだろう
・率直に申し上げると、歴史上、国連軍やそれに類するものが誰かを助けたことはないと思う。今日、我々はこの考えを本当に支持することはできない。我々は、安全保障の一部であるならば、平和維持]部隊の派遣に賛成だが、アメリカなしではこれは不可能であることを改めて強調したいと思う。
・我々は領土を他の領土と交換するだろう……(ウクライナがロシア占領地のどの部分を代わりに要求するかについて)分からない。様子を見よう。だが我々の領土はすべて重要であり、優先順位はない。
・歴史は、舞台裏で何が起こったのか、どのような交渉があったのかなど、知らないことがたくさんあることを示している。今日、私たちはすべてを知っているわけではないから、それをすべて特徴づけるのは難しい。後になって、私たちはすべてを知るだろう
領土交換については、昨年8月14日のエントリー「ザポリージャ原発火災とプーチンが一番困ること」で、ウクライナのロシアへの越境攻撃について取り上げ、互いの占領地の交換を持ちかける可能性があると指摘しましたけれども、やはりその通りだったようです。

また、領土交換もさることながら、ゼレンスキー大統領はアメリカによるウクライナの安全保障の必要性を強調しています。

トランプ大統領は、援助の見返りとして「5000億ドル相当のレアアース」を求めると述べていますけれども、ゼレンスキー大統領は、昨年9月にニューヨークでトランプ氏と会談した際に、この提案をしたと明かしていることを考えると、昨年8月から9月の段階で、ゼレンスキー大統領も停戦・和平交渉について具体案を考えていたことになります。

果たして、どのような形で停戦になるのか。様子をみてみたいと思います。



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