

1.ホワイトハウスの取材を歓迎します
1月29日、アメリカ・トランプ政権のキャロライン・リービット報道官が記者会見を行い、ポッドキャスターやソーシャルメディアの有力者らがホワイトハウスを取材するための資格を申請できるようになると発表しました。
リービット報道官の冒頭発言の一部を引用すると次の通りです。
リービット報道官:皆さん、こんにちは。調子はどうですか? 皆さんにお会いできて嬉しいです。皆さんと一緒にここにいられることを光栄に思います。この部屋にはおなじみの顔もたくさんいますが、新しい顔もたくさんいます。リーヴィット報道官は27歳で、ホワイトハウス報道官に就任した最年少の人物ですけれども、記者からの真実を語るのかという質問に、真実を語ると答えた後、返す刀で、メディアにもそうするようにと釘を刺しています。見事な受け答えです。
そしてトランプ大統領が復帰し、アメリカの黄金時代が間違いなく始まりました。
上院はすでにトランプ大統領の優れた内閣候補者5人を承認しています。マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグゼス国防長官、ジョン・ラトクリフCIA長官、クリスティ・ノーム国土安全保障長官、スコット・ベセント財務長官です。上院が大統領の残りの適任候補者をできるだけ早く承認し続けることが不可欠です。
先週ご覧いただいたように、トランプ大統領は選挙運動中にアメリカ国民に約束した約束を果たすために懸命に取り組んでいます。就任宣誓以来、トランプ大統領は300件以上の大統領令を発令し、1兆ドル近くの米国投資を確保し、不法滞在者の強姦犯、ギャングのメンバー、テロ容疑者を米国から追放し、連邦政府に常識を取り戻しました。
ここで少し時間を取って、こうした驚くべき行動のいくつかについて説明したいと思います。
【中略】
皆さんの質問を受ける前に、皆さんは再び、アメリカ史上最も透明性が高く、最も親しみやすい大統領に接することができるということを指摘したいと思います。第45代、そして現在第47代アメリカ合衆国大統領ほど、アメリカ国民やアメリカの報道陣とオープンかつ誠実にコミュニケーションをとる大統領はかつていませんでした。
先週、トランプ大統領は複数の記者会見を開き、エアフォースワンで何度もしゃべり、先週放映されたフォックスニュースの2部構成のインタビューに答えた。ポリティコがうまくまとめたように、「トランプは再びどこにでもいる」。それは、トランプ大統領が、順調に進んでいる伝説的なアメリカの復活について語るべき素晴らしい物語を持っているからです。
そして、トランプ大統領が選挙運動中に展開したこの革命的なメディアアプローチに沿って、トランプホワイトハウスは、この部屋に座っている旧来のメディアだけでなく、すべてのメディアと著名人に語りかけるつもりです。なぜなら、ギャラップ社の最近の世論調査によると、アメリカ人のマスメディアへの信頼は過去最低に落ち込んでいるからです。何百万人ものアメリカ人、特に若者は、従来のテレビ局や新聞から離れて、ポッドキャスト、ブログ、ソーシャルメディア、その他の独立系メディアでニュースを消費しています。
私たちのチームにとって、トランプ大統領のメッセージをあらゆる場所で共有し、このホワイトハウスを 2025 年の新たなメディア環境に適応させることが不可欠です。これを実現するために、ブレイディ氏の遺産が受け継がれるこの歴史的なジェームズ S. ブレイディ ブリーフィング ルームに次の変更を加えることを発表できることを嬉しく思います。
ホワイトハウスは憲法修正第1条を強く信じています。だからこそ、私たちのチームは、前政権によって不当に記者証を取り消された440人のジャーナリストの記者証を取り戻すために熱心に取り組んでいきます。
また、このブリーフィング ルームは、ニュース関連のコンテンツを制作し、この部屋の席にまだ掲載されていないメディアの新たな声にも開放されます。独立系ジャーナリスト、ポッドキャスター、ソーシャル メディアのインフルエンサー、コンテンツ クリエイターの皆さんが、ホワイト ハウスを取材するための資格を申請することを歓迎します。新しい Webサイト WhiteHouse.gov/NewMedia から今すぐ申請できます。
本日より、通常は報道官が座る部屋の前方のこの席は、「新メディア」席と呼ばれるようになります。私のチームは申請書を審査し、基準を満たし、ホワイトハウスに入るための米国シークレットサービスの要件を満たした新メディアの申請者に資格証明書を発行します。
したがって、これらの発表を踏まえて、本日のブリーフィングの最初の質問は、国内で最も閲覧されているニュース ウェブサイトのいくつかであるにもかかわらず、この会場に席を与えられていないこれらの新しいメディア メンバーに向けられます。
【中略】
記者:はい。それで、キャロラインンさん、まず最初に、あなたとトランプ大統領が、何百万人ものアメリカ人を代表する新しいメディアに実際に声を与えてくれたことに感謝します。私が付け加えたいのは、2つの部分からなる質問です。1つ目は、私たちの創設者アンドリュー・ブライトバートが信じていたように、より多くの声をこの部屋に届けるためにホワイトハウスはどのような措置を講じるつもりなのか、詳しく教えていただけますか。
リービット報道官:はい、その通りです。マット、冒頭陳述で申し上げたように、ホワイトハウスの最優先事項は憲法修正第1条を尊重することです。そして、アメリカ人、特に若者が、さまざまなプラットフォームからニュース メディアを消費していることは事実です。そして、史上最年少の報道官として、トランプ大統領のおかげで、この部屋を新しいメディアの声に開放し、大統領のメッセージをできるだけ多くのアメリカ人に伝えることに大きな誇りを感じています。
そうすることで、まず第一に、皆さんのようなメディア、つまり広く尊敬され、視聴されているメディアである Axios や Breitbart が、毎日この部屋に実際に席を持つようにします。また、この国で、TikTok コンテンツ クリエイター、ブロガー、ポッドキャスターなど、正当なニュース コンテンツを制作しているなら、媒体を問わず、ホワイト ハウスの記者証を申請できることを再度奨励します。
先ほど申し上げたように、私たちの新しいメディアのウェブサイトは WhiteHouse.gov/NewMedia ですので、ぜひご応募ください。繰り返しになりますが、その日のニュース関連のコンテンツを作成し、正当な独立ジャーナリストである限り、ホワイトハウスの取材を歓迎します。
【中略】
記者:ありがとう、キャロライン。これは、私たちがこの職に就いた両党のあなたの前任者たちに尋ねた質問です。あなたがこの会見室でアメリカ国民に話しかけるとき、あなた自身とあなたの役割は、大統領に代わって主張すること、あるいはアメリカ国民に嘘をつかず、ごまかさず、ありのままの真実を伝えることであると考えていますか。
リービット報道官:私は毎日この演壇から真実を語ることを約束します。米国大統領に代わって話すことを約束します。それが私の仕事です。
そして、アメリカ国民に非常に支持されている政策を実施している大統領がいる場合、この演壇から真実を語るのは非常に簡単です。そして、それがまさに現政権が行っていることです。政権は過去 4 年間の嘘と過ち、この会見室で皆さんに面と向かって語られた多くの嘘を正しています。私はそうしません。
しかし、ジーク、あなたが真実について言及したので、私は指摘したいのですが、私はこの演壇から真実を伝えることを誓いますが、この部屋にいる皆さん全員にも同じ基準を守らせてほしいと思います。この国の多くの旧来のメディアがこの大統領とその家族について嘘を流してきたことは事実であり、私たちはそれを受け入れるつもりはありません。あなたの報道が間違っている、またはホワイトハウスに関する誤報があると感じたら、私たちはあなたを非難します。
ですから、私は真実を貫きますし、この部屋にいる皆さんにも同じようにしてもらいたいと思います。
【以下略】
リービット報道官は、ニューハンプシャー州で、中小企業を営む中流家庭に生まれ育ち、ニューハンプシャー州のセントアンセルム大学でコミュニケーションと政治学を専攻。リービット報道官は、大学時代にホワイトハウスや、人気ニュースチャンネルのフォックスニュースを含むいくつかのテレビ局でインターンシップを経験。
大学卒業後はホワイトハウスの報道室に加わり、2020年から2021年まで、元ホワイトハウス報道官のケイリー・マケナニー氏の報道官補佐を務めていました。 2021年にトランプ大統領の最初の任期が終了した後も、リービット氏は政治キャリアを追求し続け、広報マネージャーとして知られるようになったというキャリアの持ち主です。
2.それで、私はプレスパスを申請しました
この発表を受け、独立系メディアはこぞってホワイトハウスの記者証を申請し始めています。
1月30日、アメリカの政治評論家のクリス・シリッツァ氏は自身のサブスタックで「それで、私はトランプ大統領のホワイトハウスを取材するためのプレスパスを申請しました」という記事を掲載しました。
件の記事の冒頭から一部を引用すると次の通りです。
火曜日、ホワイトハウス報道官としての初の記者会見で、キャロライン・リービット氏は長年の伝統を破った。クリス・シリッツァ氏は、この記事の中でメディアスターが、自分の独立したメディアを立ち上げる前に他の仕事を探す手間さえかけないのは、権力と影響力が、旧来のメディアから独立系メディアへと急速に移行していることを示している、と指摘していますけれども、メディアの寡占が崩れ、民主化が始まった感を強くしています。
リービット氏は、最初の質問を、旧来のメディアの柱であるAP通信に投げかける代わりに、Axiosのマイク・アレン氏に尋ねた。アレン氏に続いて、リービット氏はブライトバート・ニュースのマシュー・ボイル氏に質問した。
そして彼女はこう言いました。
アメリカ人が様々なプラットフォームからニュースメディアを消費していることは事実です。特に若者がそうです。
トランプ大統領のおかげで史上最年少の報道官となった私は、この部屋を新しいメディアの声に開放し、大統領のメッセージをできるだけ多くのアメリカ人に伝えることに大きな誇りを感じています。そうすることで、まず第一に、皆さんや Axios、Breitbart のような、広く尊敬され、視聴されているメディアが、毎日この部屋に実際に席を確保できるようにします。
また、この国では、TikTok のコンテンツ クリエイター、ブロガー、ポッドキャスターなど、正当なニュース コンテンツを制作している方であれば、メディアを問わず、ホワイト ハウスの記者資格を申請できます。先ほど申し上げたように、私たちの新しいメディアの Web サイトは WhiteHouse.gov/newmedia です。ぜひご応募ください。繰り返しますが、その日のニュース関連のコンテンツを作成し、正当な独立ジャーナリストである限り、ホワイト ハウスを取材していただけます。
ブリーフィング後のXで、リーヴィットは次のように投稿した。
「本日の@WhiteHouse記者会見にご参加いただいた皆様、ありがとうございました! 基準を満たす独立ジャーナリスト、ポッドキャスター、ソーシャルメディアインフルエンサー、またはコンテンツクリエイターであれば、ぜひご参加ください! ⬇️」
それで、私は応募しました。それは 1 ページのフォームで、名前、Web サイト (私はこの Substack アドレスを入力しました)、郵便番号を尋ねるものでした。それだけです。応募が送信されました!
トランプ氏(あるいはリーヴィット氏)についてどう思うかは別として、これは良いことです。そして、メディアの状況がいかに変化したかを認識することです。
ブライトバート・ニュースが私と同じジャーナリズムを実践していると思ういますか?そうは思わない。ブライトバート・ニュースの報道は明らかにトランプ支持です。アクシオスがメディアの変化を最もよく表していると思いますか?そうでもない。アクシオスは巨大企業であり、さらに大きなメディア企業が所有しています。
しかし、私の主張は変わりません。ホワイトハウスの記者会見を従来のメディア以外の組織にも公開するという考えは正しいことです。
ホワイトハウスは私の申請を承認するでしょうか? 正直、ちょっと疑っています。でも、それは構いません! たくさんの独立系ジャーナリストやニュースクリエーターがこの申請をします。全員に「はい」と言うことはできません。(ホワイトハウスは昨日から、独立系メディアの資格認定の申請を 7,400 件以上受け取っています。)
しかし、私はトランプ政権が、予想通り党派的見解を支持するニュース制作者だけを(または大部分)承認しないよう強く願っています。もし彼らが火曜日のように、党派的ニュースメディア 1 社(ブライトバート)と無党派メディア 1 社(アクシオス)を 1 社ずつ承認したいのであれば、私はそれで構わない。実際、それは素晴らしいことです。たとえ私が無党派メディアの代表者だったとしても。
いつものように、最善を祈っています。どうなるか見てみましょう。
ホワイトハウスが記者会見室を開放するという決定は、火曜日に起こった独立系ニュースクリエーターの成長と認知における唯一の大きな出来事ではありませんでした。
【以下略】
3.ニュース問屋は要らない
今回のトランプ政権の決定に絡んで、経済評論家の渡邉哲也氏は、次の様にツイートしています。
・ホワイトハウス レガシーメディアが独占していた記者クラブをブロガーまで公開(登録制)同時配信OKにしてしまったので、優位性がなくなり、キャロライン報道官が女子アナ状態でSNSなど拡散で全世界に同時にニュースを伝える状態、伝えない自由は消滅渡邉氏のツイートに対しては賛同のリプライが多く寄せられていますけれども、その中に「オールドメディアのような情報の問屋は不要ということだな。かつての流通革命と同じ情報革命だ。」というリプライがあります。
・ワイドショーやニュース トランプの発言を日本語吹き替えして、悪人に見せる印象操作をしていますね。バイデンやハリスにしてましたか? クレームはスポンサーへ、放送法5条 民放連番組基準二章違反です。コンプライアンス窓口に
・トランプ報道 Xで一次ソースとれるのですから、そのまま伝え、間違いがあるならソースを明示して評論すれば良いだけなんですよね。何で訳のわからない演出入れて、印象操作しようとするんだろう? 日本のマスコミもバイデンからの毒まんじゅうでも食ったのか
・いいねぇ、記者が映される。バカな質問をすれば公開処刑になる。
筆者は2年前の2023年1月9日のエントリー「20年遅れたマスコミ業界の生き残り戦略」で、ニュースを卸売業として捉えたとき、マスコミは流通業界から20年は遅れていると述べたことがあります。
件のエントリーでは、東京商工会議所の商業卸売部会・卸売経営活性化研究会が2005年7月に出した「卸売業の生き残り戦略」という報告書で提言された5つの戦略ポイントを紹介し、マスコミにもこの戦略が当てはまると指摘しました。
その5つの戦略ポイントの第一は、「消費者ニーズの徹底分析」なのですけれども、今のマスコミは、「顧客ニーズを掴むどころか、自分の都合の良いように歪めていた」と指摘しました。
前述の渡邉哲也氏がツイートした「ワイドショーやニュース トランプの発言を日本語吹き替えして、悪人に見せる印象操作をしていますね」などはまさにこれに当てはまります。
日本のマスコミはまだこんな段階に止まっているようですけれども、トランプ政権の「革命」の波はやがて世界中を覆いつくすのではないかと思います。
その時には、オールドメディアはどんな姿をしているのでしょうか?
ワイドショーやニュース トランプの発言を日本語吹き替えして、悪人に見せる印象操作をしていますね。バイデンやハリスにしてましたか?
— 渡邉哲也 (@daitojimari) February 13, 2025
クレームはスポンサーへ、
放送法5条 民放連番組基準二章違反です。コンプライアンス窓口に
ホワイトハウス レガシーメディアが独占していた記者クラブをブロガーまで公開(登録制)同時配信OKにしてしまったので、優位性がなくなり、キャロライン報道官が女子アナ状態でSNSなど拡散で全世界に同時にニュースを伝える状態、伝えない自由は消滅
— 渡邉哲也 (@daitojimari) February 13, 2025
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