石破政権の勝敗ラインは激甘

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。


2025-07-01-211400.jpg


1.世論は自公政権を望まない


6月27~29日、読売新聞が全国世論調査を行いました。参院選の比例選投票先は、自民党がトップの24%と前回5月調査から2ポイント減。2位が立憲民主党の11%(前回10%)、国民民主党は9%、参政党は6%、公明党は5%、共産党は5%、日本維新の会は5%などでした。

また、自民党が物価高対策として参院選の公約に掲げた、国民1人あたり2万円を給付することについて、「評価する」は28%、「評価しない」は66%でした。

そして、6月28~29日に共同通信が行った全国電話世論調査では、参院で与党が「過半数割れした方がいい」との回答が50.2%と、「過半数割れしない方がいい」の38.1%を大きく上回りました。比例代表の投票先は自民党が17.9%、立憲民主党9.8%、国民民主党6.4%、参政党5.8%となっています。

そして、参院選後、最も望ましい政権の枠組みは「自公政権に一部の野党が加わった政権」が30.7%、「政界再編による新たな枠組みの政権」が30.1%。「現在の自公政権」は17.1%、「野党による政権」は16.0%となった。もはや世論が自公政権の存続を求めていないことが浮き彫りになりました。


2.これだけの支持は脅威


この情勢を受け、6月30日夜のテレビ朝日番組で、参院選の勝敗ラインとした非改選を合わせた与党過半数を巡り、獲得議席が下回った場合の責任を問われた石破総理は「有権者の審判を厳粛に受け止めるべきだということは、よく分かっている……自民、公明両党で力を合わせ全身全霊で臨む」と強調しました。

現在、自民党内では、報道各社の世論調査で参政党が支持率を急速に伸ばしていることに危機感を募らせているのだそうです。その理由は「岩盤支持層」だった保守層が離反し、参政党に流れているとの見られているからです。

実際先述した読売の世論調査でも、参政党の政党支持率(投票先ではない)は前月から4ポイント増の5%と、立憲民主党の6%に迫っています。1%から5%ですからね、半端ない伸び率です。下手をすれば、参院選までには立憲を上回るのではないかという勢いですし、二桁%にまで届いてしまうものなら、自民は一気にピンチいなります。

なぜなら、参政党も参院選で全選挙区に候補者を立てているからです。こんな政党は自民を除けばありません。

もしも、自民にとって最重視する改選定数1の「1人区」で票が奪われれば、与野党の過半数争いに影響を与える目も出てきます。この事態に石破総理周辺は「これだけの支持があるのは脅威だ」と語ったそうです。


3.激甘の勝敗ライン


脅威だの何も、石破総理は「新しい政党が支持を集めているのはなぜなのか。きちんと党として分析する」と言っていた筈です。参政党と自民党の政策を横並びにしてみれば、少なくともその差くらいは秒で分かる筈です。

グローバリストに阿り、日本人ラストの政策をやって、それで支持されると考える方がおかしいと思います。

今度の参院選では、石破総理は勝敗ラインを「与党で過半数」と設定しました。過半数は125議席ですけれども自公は非改選で75も持っています。従って差し引き50議席とればよいわけで、改選議席である選挙区74議席、比例代表50議席のうちの50です。改選となる現職は66人で勝敗ラインが50議席。16人負けてもまだ勝ったと言い張れる超甘々ラインです。

当然ながら党内からは、この目標設定について「低すぎる」という声もでているようですけれども、森山幹事長など自民党執行部は「非常に難しい目標」と漏らしているそうです。

仮にこの「50議席」を割った場合は、参議院でも衆議院と同じように野党との合意が必要になり、法案を通すための手間が今の2倍、3倍になるでしょう。実際、先の国会では、提出された59本の法案のうち58本が成立したものの、政府が提出した2割の法案が修正されています。

もし、石破総理が辞任して新しい自民党総裁を選出したとしても、その新総裁がそのまま新総理になれる保証はありません。

党内では、「自民党が負けることは基本的に許されない。負けた場合には最悪、総理を出せなくなってしまう」という危機感も広がっていると伝えられています。

また、かろうじて「50議席」を上回ることができた場合でも、今の少数与党が変わる訳ではありませんから、やっぱり国会運営に苦しむことなります。ならば、いっそのこと、新しい顔で解散総選挙を打って、過半数獲得に欠けるという手も考えられなくもありません。

参院選後には臨時国会が想定されていて、補正予算案の扱いも焦点となってきます。先の国会で野党合同で提出し衆院で可決して参院で採決を取らずに潰されたガソリン暫定税率廃止法案もまた俎上に上ってくる可能性もあります。

今更焦ったところで、もうどうにもなりません。国民の審判は直ぐにやってきます。



  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

この記事へのコメント