石破は辞めない

今日はこの話題です。
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1.トランプ大統領代表団


7月9日、アメリカのトランプ大統領は7月19日に開催される大阪万博に出席するため、大統領代表団を派遣すると発表しました。

代表団を率いるのは、財務省のスコット・ベッセント長官。大統領代表団のメンバーは、ジョージ・グラス駐日米国大使、ロリ・チャベス=デレマー労働長官、クリストファー・ランドー国務省副長官、ウィリアム・E・グレイソン米国館コミッショナーとのことです。

大阪万博では、会期中に参加国が日替わりで自国の文化を発信する「ナショナルデー」を開催することになっており、会場内の「EXPOナショナルデーホール」を中心に国内外のVIPや一般の来場者を招いた式典と、さまざまな文化イベントが繰り広げられます。

大阪万博では、このナショナル・デーがを記念して各国首脳が来日しているのですけれども、7月19日はアメリカのナショナルデーが開催される日で、今回のアメリカ代表団はトランプ大統領の名代として参加するとしています。

トランプ大統領は10月下旬に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するまで訪日を延期する可能性もあり、10月13日に閉幕する予定の万博へのトランプ大統領の訪問はないだろうと見られ、日本の外務省高官は、「慣例として、アメリカの大統領が年に2回もアジアを訪問することはない」とコメントしています。

それでも、代表団を率いる、ベッセント財務長官は日本との関税協議においてアメリカ側の交渉役を務めていることから、日本政府は、ベッセント長官の滞在中に閣僚級協議を行う方向で調整に入ったと報じられています。


2.石破は辞めない


ベッセント財務長官が来日中に、日米関税交渉で何か大きな進展があれば、それは石破総理の得点になってかもしれませんけれども、来日翌日が参院選ですからね。どうにもなりません。

一方、アメリカ側は、参院選の結果が出るまで滞在する可能性もあります。もし与党過半数割れともなれば、その分、足元をみた交渉をすることだってできますからね。あるいは、交渉相手そのものが石破政権ではなくなっているかもしれない。その辺りの見極めも考えているのかもしれません。

7月10日、政治ジャーナリストの後藤謙次氏はTBSのCS番組「国会トークフロントライン」に出演し、参院選で与党で50議席とれずに過半数割れした場合の石破総理の進退について「辞任しないだろう」との見方を示しています。

番組から、該当する部分を引用すると次の通りです。
ーーアメリカ日本に関税25%。トランプ氏書簡で圧力。話は進んでるのかと思ったら書簡の通告ですがどうですかね? 
・私は今回のトランプ大統領のこの表明ですね。石破さんに結構優しいな。
・昔、金丸信さんという自民党の実力者がですね、政治というものは叩いているけれど、擦っていることもあるんだと。つまり遠くで見るとですね、叩かれてるように見えても近くに行くと叩いてるんじゃなくて痛い場所をさすってるという表現もあるんです
・今回トランプ大統領のほとんど水平っていうか、ちょっと上がったぐらいで、しかもその付随効果として、折衝期間を8月1日まで延長すると。
・しかもその8月1日の延長というのはですね、7月20日に日本で参議院選挙があって、その10日間でおそらく集中的にありますということでですね、石破さんにかなり明確な目標を与えたと。
・つまりここをクリアすればですね、石政権に1つの、ある面でエネルギーを注入できうると。
・しかも7月19日のね、大阪関西万博のアメリカのナショナルデーにベッセント財務長官が来ると。
・これ石破さんがホワイトハウスで会談した時に是非トランプ大統領にこの日に来てもらいたいといった。ま、ある面で代理として日米の米側の折衝責任者を出すということはですね、やっぱりトランプ大統領にそこにかなりのメッセージが込められてるんじゃないか。
・ここでベッセントと赤澤が開かればですね、そこでひとつのとっかかりが生まれる
・という点ではトランプ大統領、厳しいボールを投げてるようで、25%はイギリスで決着してるんですね。
・だからトランプさんの、ま、防衛ラインというか合格ラインは25%なんですね。
・なんでそこにあわせて日本側になんかアイデア出せということだと思いますね。
・ただ日本は結構切り札として今日毎日新聞が報じてましたけども、メイドインUSAの車を日本に輸出してですね。日本のディーラーでそれを捌くという案が石破さんが持ってったんですね。それ多分アメリカに突きつけてるんですが、それをちゃぶ台返しされた後になかなか有効なそれに勝るような。
・しかもトランプ大統領は、その分野問題は分野で決着しろと、こういう言い方してますから自動車は自動車でやんなきゃいけないんで、そのアイデアはどうするのかなという。

ーーそして、選挙後に、何があるのか。今の情勢調査だとこ50を巡る攻防になってるんですね。これが50にいかなかった場合、衆参、こないだの衆院選とあわせて連敗。有権者が事実上の不審をつけた格好になるわけですね。この場合ですね、ズバり石破総理は退陣する可能性はあるんですか?
・ま、当然退陣の可能性ありますし、とくに大きく負けた場合はね、なかなか抗弁は通用しないんですが、スレスレギリギリの場合にはですね。色んな判断があってですね。
・確かに憲政史上初めて衆参両院で少数与党ということも考えられるんですが、逆に石破さんに変わるようなですね。
・とりあえず自民党の総裁を開いてですね、やって新しい人が当選したとしてもですね、自民党総裁イコール日本国総理大臣だという保証はどこにもないわけですね。
・つまりもう1度石破さんが退けばですね、衆議院でもう一回首班指名選挙をやらなきゃいけない。
・ですから石破さんは、ま、安全保障論議の時に言われましたけど、瓶の蓋と。その蓋を取るとですね、中から何が出てくるかわかんないと。
・とにかく石破さんが瓶の蓋として頑張れば、ま、首班指名選挙やらずにですね、ある程度クリアできるんじゃないかと
・かつてこれを試みたのが安倍晋三さんだったんですね。
・このときは衆議院は多数持ってましたけども、安倍晋三さんが第1次政権の時にですね、ここを、ま、退陣せずに内閣改造で乗り切ろうとしたんですね。
・ところが内閣改造の人事で失敗をして、ご本人も体調を崩してですね、そのまま退陣に追い込まれたということですから。
・負けイコール退陣もなければ、衆議院解散もしなくてもいいという状況は多分あるんだと思いますね。
・その時の最大の核心っていうのは石破さん、メディアでボコボコにされてもですね、それを自分はこういう使命があるんだということを言えるかどうか。
・私それが選挙直後の日米協議だと思うんですね。この協議やってる最中にですね、石破降ろしっていうのはなかなか声が出にくいんだと思うんですね。
・政府は一生懸命この日本の命運をかけたような交渉をしてる時にですね、中でバタバタやるなと。ま、政治の言葉に政争は水際までって言葉あるんですね。つまり国境を超えて権力闘争やっちゃだめだよと。
・今そういう局面なんでここで石破さんが一歩踏み込んだ対等の日米交渉が演じるという状況が生まれたらですね、直ちに石破降ろしというのは私は起きないんじゃないかなという風に思いますね。
後藤氏は、日米関税交渉で進展があれば、それが石破政権の延命になり得ると述べ、石破総理を叩いているように見えて手を差し伸べている場合もあると指摘しています。

そして、ポスト石破については、少なくとも発動期限である8月1日まで日米関税交渉が行われている間は石破降ろしはやりにくいとした上で、石破総理はいわば「瓶の蓋」であり、開けたら何が出てくるかわからないという恐れが、石破降ろしを牽制しているというのですね。




3.参院選後


7月11日、「選挙ドットコムちゃんねる」は参院選後の政界の動きとして、次のように分析しています。

・自民党は森山幹事長が他の衆院議員の一本釣りを始めている、無所属と維新の議員を引き込もうとしているが、衆院で13議席埋めるのは辛い。
・参院でギリ過半数確保しても、衆院少数野党は変わらない
・自民の有力幹部は、次の臨時国会で解散だなといっていた
・シナリオは4つ。「連立の拡大。自公+維国」「自公立の大連立」「野党の連立」「今の少数与党でパーシャル連合」。
・これらの中で可能性が低いのは「野党の連立」。
・残る3つのうち、「連立の拡大」と「少数与党でパーシャル連合」は石破総理で出来るかどうか保証がない。
・となると総裁選をやらないといけないが、首班指名される保証もない。
・あとは、立憲の閣外協力。令和臨調で立憲の野田代表は税と社会保障の改革をしなきゃいけないと発言している。
・野田代表の発言をみると、一番政治的達成感を得たのは、与野党の協力で何かをやったことだと。
これだけ聞いていると、参院選後にはやっぱり大連立なのかと思ってしまうのですけれども、テレ東BIZのネット番組で、前官邸キャップの篠原裕明WBSデスクが、与野党各党の選挙後の連立等の動きについて次のように解説しています。
・自公政権と立憲民主党との大連立はあるのかは、絵空事とはいいきれない
・ただ実際の実現可能性っていうのは、まだまだなかなか見通せない
・今回の参議院選挙後の、大きな課題っていうのは、衆議院でいかに過半数を確保するかです。
・例えば政権が今回の参院選によって、参議院で過半数を維持したとしても依然として衆議院では過半数に足りないわけです
・逆に今回の参院選で野党側が自公政権を参議院で過半数割れに追い込んだとします。すると衆議院では野党が手を組めば過半数もあり得ますから、野党政権も理論上は不可能ではない
・ただ今の野党側には政権を担当した経験がある人っていうのはほとんどいないんですよね。
・本当に政権担当する力があるのか、そういう指摘をする厳しい見方もある。
・こういう話の流れの中で浮上してくるのが自公政権と立憲民主党との大連立ということなんですね。
・参議院選挙でも自公が過半数を獲得しても衆議院では過半数に至らないならば、おそらくまずはですね、日本維新の会や国民民主党と連立の拡大を模索するんじゃないかと見られています
・それができない時、維新や国民民主との連立拡大協議ってのがうまくいかない時は自公政権として立憲民主党との連立、すなわち大連立を組むべきではないかという見方なんですね。
・他方もし参議院選挙で自公が参議院で過半数割れした場合、立憲民主は野党中心の政権を組む、ということも論理的には可能になってくるわけです
・けれども、政権担当能力がおぼつかないんじゃないか。そうであればまずは自公政権と立憲民主党で大連立をして、政権担当能力をつけるところから始めるべきではないか、こういう見方があるわけです。
・確かに自民党と旧民主党からの流れ中でこの立憲民主党を見ますとね、両党の党首の間で石破総理と今の野田代表ほど、近しい関係にある両党党首の組み合わせっていうのはなかったかもしれません。また、両党党首の考え方も本来的には近しいものがありそうです。
・例えば消費税減税を巡ってですね、、今回選挙が近いってこともあって、選挙近くなるとお互いに違いはこうだと説明するために違いを際立たせるので、自民党は消費税維持、立憲民主党は食料費についての一時的な消費税減税というものを掲げています。
・けれども、元々野田代表は、現在の消費税10%引き上げの法案を主導した総理大臣です。この消費税10%っていうのは野田内閣の時にそういう法案ができたんですよね。
・で、石破総理、野田代表とも消費税の必要性は本来的にはよく分かっている2人だ。認識にはそう違いはないんだという見方もあるんですね。
・ですから参議院選挙後に大連立を組むことがあったならば、お互いが与党野党の立場だと、やっぱり批判し合わないといけませんから、そういう立場だとやりにくい消費税の問題とか年金の問題、医療費の問題などをお互いに政権を担う責任のある立場で処理すべきではないかという声も聞かれるんです
・ただ公明党の斎藤代表は、え、6月25日の先日の講演で自公政権と立憲民主党の大連立について小選挙区制で連立を拡大するというのは技術的には非常に
難しいという風にこの大連立に否定的な考え方を示しています。
・元々小選挙区制っていうのは二大政党制を前提に、1つの選挙区から1人だけを選ぶ、当選させる制度なんですよね。
・自民党と野党第1党の立憲民主党が戦うことを前提にした制度ですから、この両党が手を組むと、今の小選挙区の前提が崩れるから選挙調整って難しいよねっていうのが、公明党斎藤代表の理屈なわけです。
・また立憲民主党側でも、自分達ってのは元々自民党政治と対決するっていうことでできた立憲民主党なんだから、自民党と手を組んでいいはずがない。もし大連立という話になれば離党する人が出てくるんじゃないか。こういう話も出てくるんですよね。
・ですから冒頭で重要なシナリオとして検討する人はいるけれども実現可能性は見通せませんという風に言ったのは今言ったような諸々の背景があるからなんですね。

【以下略】
構想としての大連立はあっても、実際にやるとなると色々ハードルがある。まさに「言うは易し行うは難し」です。ただ順序としては、まず維新や国民民主との連立拡大。それが駄目なら大連立とみているようです。

ただ、連立拡大には石破総理の存在がネックとなり、逆に大連立には石破総理の方がやり易いというジレンマを抱える自民にしてみれば、やはりどこかで決断しなければならなくなると思われます。

大連立の大増税という地獄への道に突撃する事態だけは避けていただきたいと思いますね。




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