米露首脳会談

今日はこの話題です。
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1.トランプとプーチンの共同会見


8月15日、アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領が、ロシアのウクライナ侵攻を巡って会談しました。

焦点だった停戦の合意には至らなかったものの会談後、トランプ大統領は、プーチン大統領と並んで会見を行いました。

会見での両大統領の発言は次の通りです。
プーチン大統領:大統領閣下、ご列席の皆様、我々の交渉は相互尊重の建設的な雰囲気の中で行われました。

綿密な交渉を行い、非常に有益なものとなりました。改めて、アラスカへの訪問を提案してくださったアメリカのカウンターパートに感謝申し上げます。両国は海で隔てられていても、近い隣国同士ですから、ここでお会いできたのは当然のことです。ですから、お会いした時、私が飛行機を降りて「こんにちは、親愛なる隣人よ。お元気そうで、生きていらっしゃるようで、本当に嬉しいです」と声をかけました。これはまさに隣人らしい言葉だと思います。お互いにかけられる優しい言葉だと思います。私たちはベーリング海峡で隔てられていますが、ロシア島とアメリカ島の間には島が二つあるだけです。わずか4キロメートルしか離れていません。私たちは近い隣国であり、それは事実です。

アラスカがロシアとアメリカの共通の遺産、共通の歴史と深く関わっていることも重要です。この地域には、多くの素晴らしい出来事が関わっています。ロシア領アメリカから受け継がれた素晴らしい文化遺産、例えば正教会、そして700以上のロシア起源の地名も数多く存在します。第二次世界大戦中、レンドリース法に基づく軍用機やその他の装備品の供給のための伝説的な空の架け橋が、ここアラスカに誕生したのです。

広大な氷原を越える、危険で険しいルートでした。しかし、両国のパイロットたちは勝利に近づくためにあらゆる手を尽くしました。彼らは命を危険にさらし、共通の勝利のためにすべてを捧げました。私はつい先日、ロシアのマガダン市を訪れました。そこには、ロシアとアメリカのパイロットを称える記念碑があり、アメリカ国旗とロシア国旗の二つの旗が掲げられています。ここにも同じような記念碑があることを私は知っています。ここから数キロ離れたところに軍墓地があり、あの危険な任務中に亡くなったソ連のパイロットたちがそこに埋葬されています。彼らの記憶を大切に守ってくれているアメリカ国民と政府に感謝します。それは非常に価値があり、崇高なことだと思います。両国が互いに支え合い、助け合う戦友愛と同盟の精神のもと、共に共通の敵を打ち破った歴史的な事例を、私たちはいつまでも忘れないでしょう。この遺産は、最も困難な状況下でも、この新たな段階において相互に利益のある平等な絆を再構築し、育むのに役立つと確信しています。

ロシアと米国の間では4年間首脳会談が行われていないことは周知の事実であり、これは非常に長い期間です。この間、両国関係は非常に困難な状況にあり、率直に言って、冷戦以来最悪の状態に陥っています。これは両国と世界全体にとって良いことではないと私は考えています。遅かれ早かれ、対立から対話へと状況を改善しなければならないことは明らかです。そして今回、当然のことながら、真剣かつ綿密な努力を伴った両国首脳間の直接会談は、長らく待たれていたものであり、そしてその努力は遂げられました。

総じて、私とトランプ大統領は直接の良好な関係を築いています。何度も話し合い、電話で率直に話し合いました。大統領特使のヴィトコフ氏はロシアを数回訪問しました。私たちの顧問や外務省長官は常に連絡を取り合っており、ウクライナ情勢が主要な課題の一つであることを私たちは十分に認識しています。

ウクライナ紛争の解決に向けて、政権とトランプ大統領が尽力していることを私たちは目の当たりにしています。そして、問題の核心に迫り、この歴史を理解しようとするトランプ大統領の努力は、本当に貴重です。私が申し上げたように、ウクライナ情勢は私たちの安全保障に対する根本的な脅威と関わっています。さらに、私たちはウクライナ国民を常に兄弟国と考えてきました。何度も申し上げてきましたが。このような状況下では、奇妙に聞こえるかもしれません。私たちは同じルーツを持ち、今起こっていることはすべて私たちにとって悲劇であり、深い傷です。だからこそ、私たちはこの紛争に終止符を打つことに真剣に取り組んでいます。

同時に、我々は、この和解を永続的かつ長期的なものとするためには、紛争の根本原因、すなわち主要な根源をすべて排除する必要があると確信しています。これは何度も述べてきたことですが、ロシアのあらゆる正当な懸念を考慮し、欧州と世界全体の安全保障の公正なバランスを取り戻す必要があります。そして、トランプ大統領が本日述べたように、当然のことながらウクライナの安全保障も確保されるべきであるという点に同意します。当然のことながら、我々はその実現に向けて取り組む用意があります。

私たちが共に達成した合意が、その目標達成に近づき、ウクライナの平和への道を切り開くことを期待しています。キエフと欧州各国の首都がこれを建設的に受け止め、計画を妨害するようなことはしないことを期待しています。彼らは、水面下での駆け引きを利用して挑発行為を行い、始まったばかりの進展を妨害するようなことは決してしないでしょう。

ちなみに、新政権が発足すると、二国間貿易は成長し始めました。これは非常に象徴的な出来事です。それでも、20%の成長を達成しています。先ほど申し上げたように、両国には共同で取り組むべき多くの側面があります。米国とロシアの投資・ビジネス協力には、計り知れない潜在力があることは明らかです。ロシアと米国は、貿易、デジタル、ハイテク、そして宇宙探査において、互いに多くのものを提供することができます。国際的な文脈において、北極圏における協力も非常に可能だと考えています。例えば、ロシア極東と米国西海岸の間では、協力が実現可能です。

総じて、両国が協力関係に戻るために新たなページを開くことは非常に重要です。ここからそう遠くないロシアとアメリカの国境に、いわゆる国際日付変更線があったことは象徴的です。文字通り、昨日から明日へと日付変更線を越えることができると私は考えています。そして、政治の分野でそれが実現することを願っています。トランプ大統領には、私たちの共同作業、そして友好的で信頼できる対話の雰囲気に感謝したいと思います。

双方が結果志向であることが重要です。米国大統領は、何を達成したいのか非常に明確な考えを持っていることが分かります。彼は自国の繁栄を心から願っています。しかし、ロシアにも独自の国益があることを理解しています。

本日の合意は、ウクライナ問題の解決のみならず、ロシアと米国の間の実務的で実際的な関係を取り戻すための出発点となることを期待しています。

最後にもう一つ付け加えておきたいことがあります。2022年、前政権との最後の接触の際、私は以前のアメリカの同僚に対し、状況を後戻りできない地点、つまり敵対行為に至るような状況にまで持ち込むべきではないと説得しようとしました。当時、それを真っ向から受け入れたのは大きな間違いでした。今日、トランプ大統領は「もし自分が当時の大統領だったら戦争はなかっただろう」と述べていますが、私は確かにそうだったと確信しています。その通りです。全体として、私とトランプ大統領は非常に良好なビジネスライクで信頼できる関係を築いてきたと思います。そして、この道を進むことで、ウクライナ紛争の終結に向けてより良い方向に進むことができると信じるに足る十分な理由があります。ありがとうございました。

トランプ大統領:大統領、本当にありがとうございました。大変有意義なお話でした。非常に生産的な会談だったと思います。多くの点で合意に至りました。ほとんどの点において、まだ合意に至っていない重要な点もいくつかありますが、ある程度の前進はありました。ですから、合意が成立するまでは、合意は成立しないのです。

後ほどNATOに電話し、適切だと思う様々な関係者に連絡を取ります。もちろん、ゼレンスキー大統領にも電話して、今日の会談について報告します。最終的には彼ら次第です。彼らは、マルコ、スティーブ、そしてトランプ政権からここに来てくれた素晴らしい人たち、スコット、ジョン・ラットクリフの意見に同意しなければなりません。本当にありがとうございました。しかし、私たちには本当に素晴らしいリーダーたちがいます。彼らは素晴らしい仕事をしてくれています。

ここには素晴らしいロシアのビジネス関係者もいらっしゃいます。皆さんも私たちと取引したいと思っていると思います。私たちは非常に短期間で世界で最もホットな国になりました。私たちはそれを楽しみにしています。取引を楽しみにしています。この状況を何とか乗り越えたいと思っています。

今日は本当に素晴らしい進展がありました。プーチン大統領、ウラジーミルとは、常に素晴らしい関係を築いてきました。何度も厳しい会談、そして良い会談を重ねてきました。「ロシア、ロシア、ロシア」というデマによって妨害されました。少し対処が難しくなりましたが、彼はそれを理解していました。彼はおそらくキャリアの中で、そのようなことを経験してきたのでしょう。あらゆることを見てきました。しかし、私たちは「ロシア、ロシア、ロシア」というデマに耐えなければなりませんでした。彼も私も、それがデマだと知っていました。しかし、行われたことは非常に犯罪的でした。国として、ビジネス面でも、そして私たちが対処したいと思っていたあらゆる問題においても、対処が困難になりました。しかし、これが終われば、良いチャンスが巡ってくるでしょう。

簡単にまとめると、これから数件の電話をし、何が起こったかを伝えます。非常に生産的な会議となり、多くの点で合意に至りました。残っているのはほんのわずかです。中にはそれほど重要ではないものもあります。おそらく最も重要なのは一つですが、合意に至る可能性は非常に高いです。合意には至りませんでしたが、合意に至る可能性は非常に高いです。プーチン大統領とチーム全員に感謝したいと思います。皆さんの顔は多くの場合、私が知っています。それ以外にも、新聞でいつも顔を目にする皆さん、あなたはボスと同じくらい有名です。特に、ここにいるこの方はそうです。

しかし、私たちはこれまで何年にもわたって良い会議を重ねてきました。有意義で生産的な会議を重ねてきましたし、今後もそうありたいと願っています。今こそ、最も生産的な会議を開きましょう。私たちは、毎週5000人、6000人、7000人、何千人もの人々が殺されるのを阻止するつもりです。プーチン大統領も私と同じようにそれを望んでいます。改めて、大統領閣下、心から感謝申し上げます。近いうちにまたお話できるでしょうし、おそらく近いうちにまたお会いできるでしょう。ウラジーミル、本当にありがとうございました。

プーチン:次回はモスクワで。

トランプ:おお、それは興味深いですね。どうでしょう。少し批判されるかもしれませんが、可能性としてはあり得ると思います。ウラジミール、本当にありがとう。皆さん、ありがとう。ありがとう。

プーチン:本当にありがとうございます。
このように両大統領は、会談が建設的だったと述べましたけれども、プーチン大統領はウクライナについてほとんど言及せず、米露間の絆と伝統に重点を置きました。また、トランプ大統領はウクライナに関して多くの点で合意したが、まだいくつか残っているとし、欧州各国首脳とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に電話する予定だと述べています。




2.エルメンドルフ・リチャードソン統合基地


この会談は、アラスカ州の最大都市アンカレッジの北端に位置する米軍施設「エルメンドルフ・リチャードソン統合基地」で開かれましたた。

ホワイトハウス関係者は、この基地が両首脳の会談に必要な安全保障上の条件を満たしていると述べた上で、夏の観光シーズンの最中であることから、急遽設定されたこの会談に適した他の選択肢はほとんどなかったとしています。

エルメンドルフ・リチャードソン統合基地は、冷戦時代にまでさかのぼる歴史を持つ、アラスカ州最大の軍事基地です。敷地面積は6万4000エーカー(約260平方キロ)に及び、アメリカの北極圏における軍事即応態勢の要となっています。基地には、アンカレッジ市の人口の約10%に及ぶ3万人以上が居住しています。

この基地では、冬には気温が氷点下12度まで下がることもあるのだそうですけれども、この日は比較的穏やかな16度程度だったようです。

1940年に建設されたこの基地は、冷戦期にはソビエト連邦からの脅威に備えるための重要な航空防衛拠点および中央指令基地として機能していました。1957年の最盛期には、200機の戦闘機と複数の航空管制・早期警戒レーダーシステムが配備され、「北米のトップカバー(上蓋)」と呼ばれていました。

トランプ大統領は2019年の第1期在任中にこの基地を訪れた際、この基地の部隊は「我が国の最後のフロンティアにして、アメリカ防衛の第一線で任務に就いている」と述べているように、現在も、その戦略的な立地と訓練施設の充実により、基地の規模は拡大を続けています。

1867年、アメリカはアラスカをロシアから購入し、アラスカは1959年に、アメリカの州となっています。

ロシアのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は、両国はベーリング海峡で隔てられているだけで、隣接していると指摘し、「我々の代表団がベーリング海峡を越えて飛行し、このような重要かつ期待される首脳会談がアラスカで開催されるのは、極めて理にかなっているように思える」と評価しています。

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3.どちらが勝利したのかは明白だ


ただ、注目された会談では、多くの合意があったとしたものの、その中身が発表されることはありませんでした。トランプ大統領曰く、"there is no deal until there is a deal(合意が成立するまで合意はない)"からです、つまり、まだ合意していない項目がいくつかあるという訳です。

今回の会談について、BBCモニタリング・ロシア編集長のヴィタリー・シェフチェンコ氏は次のように解説しています。
アンカレッジでの展開に、多くの人が拍子抜けしたかもしれない。しかし、ウクライナでは、領土を代償とする「合意」が発表されなかったことにホッとした安堵の声が上がっている。

ウクライナとロシアとの重要な合意は、これまですべて破棄されてきた。そのことを、ウクライナ国民は承知している。それだけに、仮に今回アンカレッジで何らかの合意が発表されたとしても、ウクライナ国民は疑心暗鬼で受け止めていたはずだ。

しかし、ウクライナ側が警戒するのは、会議の場でプーチン氏が再び「紛争の根本原因」に言及した点だ。プーチン氏は、その「根本原因」を取り除くことだけが持続的な平和につながると述べた。

クレムリン流の物言いを翻訳するなら、これはつまりプーチン氏が「特別軍事作戦」の当初の目的を依然として追求していることを意味する。特別軍事作戦の当初の目的とは、ウクライナを独立国家として解体することだ。

西側諸国による3年半にわたる働きかけは、プーチン氏の考えを変えることができなかった。今回のアラスカ会談も例外ではない。

会談後にも根強く続く不透明感も、懸念材料だ。今後何が起きるのか。ロシアの攻撃はこのまま続くのか。

これまでの数カ月間、西側諸国はさまざまな期限を設けてきたが、いずれも結果を伴わず、脅しも実行されなかった。これはプーチン氏に「どうぞ攻撃を続けてください」と言わんばかりの「招待状」に等しいと、ウクライナ人は受け止めている。アンカレッジで進展が見られなかったことも、ウクライナでは同様に受け止められる可能性がある。
シェフチェンコ氏は、疑心暗鬼のウクライナは、何も合意されなかったことに安堵していると説明しています。

また、 第1次トランプ米政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたジョン・ボルトン氏は「トランプ氏は負けなかったが、勝利したのは明らかにプーチン氏だ……追加会談を除けば、トランプ氏が得たものは何もなかった」とし、一方のプーチン氏については、「米ロ関係の再構築に向けて大きな進展があった。私は常に、これが彼の主要目標だと見ていた……プーチン氏は制裁を免れ、停戦にも直面していない。次の会談も決まっていない。ゼレンスキー氏には、この記者会見の前に何も伝えられていなかった。まだ終わりには程遠いが、プーチン氏はほぼ望み通りのものを得たと言えるだろう。トランプ氏が得たものはごく僅かだ」と述べ、どちらが勝利したのかは明白だとの見方を示しています。


4.次はモスクワで



この会談について、BBCは16日、「トランプとプーチンのアラスカ首脳会談後の5つの教訓」という記事を掲載し、両首脳のほぼ3時間にわたる会談は答えよりも疑問を多く生み出したと評しています。

件の記事の概要は次の通りです。

〇5つの教訓
 1)プーチン大統領の復帰
  ・ウクライナ侵攻以来孤立していたプーチン大統領が、アラスカでトランプ大統領からレッドカーペットで歓迎された。
  ・これはプーチン大統領にとって、世界舞台への復帰を印象づける大きな勝利となった。

 2)プーチン大統領への厳しい質問
  ・ロシアでは聞かれることのない「民間人を殺すのをやめますか?」といった厳しい質問に、プーチン大統領はアラスカで直面した。
  ・彼は明確な答えを避け、曖昧な反応に終始した。

 3)会談の内容と不透明性
  ・記者会見はなく、両首脳は声明を発表するのみだった。
  ・プーチン大統領は「合意」が成立したと述べつつも、平和のためには紛争の「根本原因」を取り除く必要があると強調。これはウクライナへの降伏要求を意味するもので、実質的な合意はなかったことを示唆した。

 4)トランプ大統領の沈黙
  ・トランプ大統領は、ウクライナ情勢や停戦についてほとんど言及しなかった。
  ・彼は「多くの点で合意した」「大きな進展があった」と抽象的な言葉を繰り返すだけで、具体的な成果を明らかにしなかった。

 5)次はモスクワで
  ・会談は具体的な成果をもたらさなかったが、両国の関係改善を象徴する出来事となった。
  ・会談の終わりに、プーチン大統領は珍しく英語で「次はモスクワで」と語り、今後の再会談の可能性を示唆した。
BBCは会談での実質的な合意はなかったとした上で、ロシアの国際社会への復帰を印象付けることに成功したプーチン大統領の勝利だと評しています。

トランプ大統領とプーチン大統領との共同会見で記者質問を受けなかったことについて、ロシアの通信社RIAノーボスチは、ロシアのペスコフ報道官が「対話は実に前向きで、両大統領はそれについて話し合いました。まさにこの対話こそが、解決策を模索する道を共に自信を持って前進し続けるためのものです」と述べたことを伝えていますけれども、トランプ大統領自身、会見で「多くの点で合意に至りました。ほとんどの点において、まだ合意に至っていない重要な点もいくつかありますが……」と語っているのです。ですから、本当に何ひとつ合意できなかったとまでは言えないと思います。

ただ、筆者が気になるのは5番目の教訓である「次はモスクワで」の部分です。この文言は、プーチン大統領が英語で語ったものですけれども、外交メッセージが含まれているように見えます。

今回の会談は、地域的にはアメリカとロシアのほぼ中間のアラスカです。今でこそアメリカ領ですけれども、昔はロシア領であり、アメリカに売却された地域です。その意味では今回の会談は、アメリカとロシアとでイーブン、すなわち対等の立場での会談をセットされたともいえるわけです。

それが、もし次の会談がモスクワで行われるならば、ロシアペースというか、ロシアに有利な形での会談だと印象付けることになります。

トランプ大統領は共同会見で、NATOとゼレンスキー大統領に電話して、会談について報告する、と述べています。おそらく最終合意に向けての何某かの交渉をするのではないかと思います。その交渉において、ロシアの要求を飲ませて合意に至るように、プーチン大統領がトランプ大統領に念を押した。そういうメッセージを「次はモスクワで」という言葉に込めたのではないか。

これに対しトランプ大統領は「どうだろう。少し批判されるかもしれないが、可能性としてはあり得る」と答えました。おそらくトランプ大統領もプーチン大統領からのメッセージを受け取ったのだと思います。

つまり、トランプ大統領は「どうだろう(=確約はできない)、少し批判されるかもしれないが(=EUやウクライナが反発するかもしれない)、可能性としてはあり得る(合意できるよう尽力してみよう)」とメッセージを投げ返したのではないかということです。

今後の展開に注目したいと思います。



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