世界を分けるネットリテラシー

今日はこの話題です。
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1.ネットリテラシーの溝


保守層が抜けたと言われる自民党支持者ですけれども、その影響は先の参院選でも、自民の保守派議員が苦戦する形で、如実に表れました。

8月5日、ネットの楽待チャンネルに出演した、今回の参院選に出馬して落選した杉田水脈前衆院議員は、参院選について次のように語っています。
須田慎一郎: 今回の選挙は、保守派の議員にとっては非常に厳しい結果になったという認識でよろしいでしょうか?

杉田水脈: そうですね。かなり厳しい選挙になったと思います。ただ、私自身が選挙戦の真っただ中にいたときは、その逆風をほとんど感じていませんでした。自民党全体への逆風は感じていましたが、私個人への逆風はないと思っていたんです。

須田慎一郎: なぜそう思われたのですか?

杉田水脈: 政治資金の問題などで批判されたこともありませんでしたし、私は一貫して自分の信念を訴え続けてきました。全国の志を同じくする保守系の地方議員の皆さんと一緒に戦うという形で、組織に頼らずに活動してきました。演説会にも日を追うごとに聴衆が増え、手応えを感じていました。

須田慎一郎: 当初から、比例で10〜12議席しか取れないだろうと見込んでいたそうですね。

杉田水脈: はい。最低でも20万票が必要だと考えていました。党からは17万票は取れるだろうと言われ、最後の追い込みで20万票に乗せて当選圏内に入れると信じていたんです。

須田慎一郎: 厳しいご意見が寄せられることもあったと聞きました。

杉田水脈: はい。SNSでは毎日動画をアップしていましたが、「杉田さんのことは応援しているけど、今回は石破政権を応援することになるから自民党には入れない」「今回は北村弁護士に入れる」といったコメントがたくさん来ていました。それでも、最後は皆さんが私に票を入れてくれると信じていましたが、最終的に7万7,040票という結果を見て、これほど逆風が吹いていたのだと実感しました。

須田慎一郎: 杉田さんといえば、オールドメディアから徹底的に嫌われているという印象があります。この点について、ご自身ではどのように感じていらっしゃいますか?

杉田水脈: それはもう十分に承知しています。だからこそ、今回の選挙戦では「私はオールドメディアとの戦いだ」と位置づけ、最初から最後までそのことを訴え続けました。彼らは私を潰したがっています。昨年出版した2冊の本にも書きましたが、彼らは理不尽な切り取りで私を叩いてくる。しかし、もし私がこの選挙に勝てば、「オールドメディアは政治家1人すら潰せない」ということが証明できる。そうすれば、メディアと政治家のあり方が変わると信じていました。

須田慎一郎: 具体的にはどのような変化を期待していましたか?

杉田水脈: メディアに叩かれるのが怖くて、政治家が本音で議論できない現状を変えたかったんです。オールドメディアが政治家を潰せないと分かれば、もっと多くの政治家が本音で、本気の議論ができるようになる。そうすれば、少子化対策のような重要な問題も、もっと実質的な議論が進むはずです。

須田慎一郎: 石破首相は、昨年の衆議院選挙、今年の東京都議会議員選挙、そして今回の参議院選挙と3連敗していますが、辞任する気配がありません。この状況をどう思われますか?

杉田水脈: 最近強く感じるのですが、石破総裁だけでなく、自民党のある一定の年齢層以上、そしてある一定の役職以上の方々は、ネットリテラシーがゼロなんです。もしネットを一切見ずに、テレビや新聞、週刊誌だけを見ていたら、違う考え方になると思いませんか?

須田慎一郎: 確かに、テレビや新聞だけを見ていると、世論が違うように見えるかもしれませんね。

杉田水脈: そうなんです。「石破さん辞めるな」という世論調査の結果がクローズアップされ、新聞が「石破さんの責任だけではない」と擁護すれば、世論もそうなってきていると思ってしまう。そして「このまま石破さんが続けてくれた方が自民党は持つんじゃないか」と考えてしまう。

須田慎一郎: しかし、ネットを見れば「このままでは自民党が終わってしまう」という危機感が伝わってきます。

杉田水脈: まさにその「差」が問題なんです。議員会でも「石破さん辞めろ」という声が65%程度あったにもかかわらず、辞任しないのは、党の幹部層がオールドメディアの情報だけを鵜呑みにしているからではないでしょうか。

須田慎一郎: 今回の選挙結果から、保守層が自民党を離れ、参政党や日本保守党、国民民主党に流れたという見方がありますが、この傾向は今後も続きますか?

杉田水脈: 私は、石破政権が長引けば長引くほど、「自民党はもうダメだ」という反自民の意識が強まり、一度離れた保守層は戻ってこないのではないかと危惧しています。

須田慎一郎: では、自民党が支持者を取り戻すには何が必要でしょうか?

杉田水脈: 唯一可能性があるとすれば、次の総裁選で高市早苗さんのような、保守層が期待できる人物が党の顔になった時です。しかし、そのためには、現執行部が徹底して行っている安倍派排除の動きが止まらなければなりません。そして、積極財政に舵を切り、国民の民意を汲み取る姿勢を示すことが不可欠です。

須田慎一郎: 財務省の顔色を伺っているだけではダメだと。

杉田水脈: その通りです。今回の選挙で負けた、あるいはかろうじて勝った議員のほとんどが、「財務省の言いなりになるのはもうやめてくれ。積極財政に舵を切ってくれ」と思っているはずです。しかし、オールドメディアしか見ない幹部層は、その民意に気づいていない。この溝が埋まらなければ、自民党は終わりだと思います。

【以下略】
筆者が興味深いと思ったのは、杉田氏が保守派も逆風だったとした上で、自民党のある一定の年齢層以上、ある一定の役職以上の面々のネットリテラシーがゼロであると指摘し、テレビや新聞、週刊誌だけを見ているが故に本当の民意を知らないと述べている点です。

杉田氏は自身のX(旧ツイッター)で「自民党の上層部はSNSから情報をとろうとせず、地上波や新聞の情報に基づき判断。更にSNSを敵視し、規制しようとする。それでは40代以下の支持が離れるのは当たり前。そこが変わらなければ絶対に浮上しません」とも述べていますけれども、オールドメディアだけみてSNSを敵視して規制するという態度では「モウオワッテル」としか言い様がありません。





2.SNSアカウント凍結事件


石破自民党執行部がSNSを敵視しているという指摘に関連して、参院選中に複数の特定のXアカウントが連続して凍結されるという事件が起こりました。

これについて、8月10日、ジャーナリストの須田慎一郎氏が、ネット動画で解説しています。

その内容は次の通りです。
昨日から今日にかけてですね、あの例のいくつかの特定のXアカウントがどんどんどんどんbanされて消されていることに絡んで、一部YouTubeチャンネルの自民党国会議員の発言が大炎上しております。言ってみれば、自民党にとって不都合な、そういった情報や投稿については消しているという発言が大きく炎上してるわけなんですけれども、実はこの点に関しては、特定のXアカウントが次から次へとbanされているという状況を受けまして、一体何が起こっているのかというところで私も取材を進めてまいりました。

そうすると、実際に本当にこれ自民党であるとか政府がやっているという断定はできません。まだ根拠はありませんが、仕組みの上でそれができるのかどうかというところについて調べていくと、色々と取材を進めていくとこれができるんですよ。そしてそれをやっている可能性が極めて高いという状況も出てきたものですから、皆さんとちょっと共有していきたいなと思います。

一体どういう形でやるのかというとですね、実は今年の4月に施行、これが成立したのは昨年の5月に成立され交付されてるんですが、「情報プラットフォーム対処法」という法律があり、これが今年の4月に施行されております。この法律はですね、詐欺広告や詐欺広告による被害、誹謗中傷対策として制定された、個人を被害者から守ることをイメージしてるんですが、実はこれを守るのは個人だけでなく、法人もその対象になるんですね。保護対象になってくるんですよ。

一体どういう形でやるかというとですね、この情報プラットフォーム対処法に基づいて、被害を受けた、あるいはそういった被害を察知した第三者が、X社に対してそれを報告すると。それを受けて、あるいは被害を受けたものが、今回で言うと特定の大臣であるとか、あるいは特定の自民党国会議員に対する誹謗中傷がX上のアカウントで出ていることを察知すると、これは自民党サイドがX社に対して被害を提出すると。そして提出を受けたX社は、これをこの法律に基づいて対処しなきゃならないという建付けが一つあります。

もう一つがですね、そういった被害を察知した所管官庁が総務省になっておりまして、総務省がX社に対して是正勧告を行うと。総務省がX社に対して是正勧告を行い、X社はそれに対応すると、法律に基づいて、そのアカウントの凍結などの対象を行うというこの二本立てなんですよね。

こういう状況ですから、ある意味で自民党が被害届を出せば、被害があったという届けを出せば、十分にその問題アカウントが凍結される、banされる可能性がある、できるということなんですね。果たしてこれが行われたどうかは、ちょっと分かりません。7月15日、閣議が開かれまして、この火曜日だったんですが、ちょうどこの前後ですかね、前の日ぐらいから、一部のレポートが出て、いわゆるロシアが、アカウントに対して情報工作をやっている、ロシアのボットが一部のアカウントをとにかく拡散し、閲覧回数を増やしていくことによって、かなりそれが影響力を持ってくるという、ロシアの情報工作に関する日本の選挙に対してもそのロシアの介入が行われた、選挙にロシアの介入が行われているんだという一部そういった指摘がわっと拡散しましたよね。その日に行われただったんですが、これがまたびっくりしましたね。

そのレポート等々を見てみてもですね、これ多くの専門家が指摘している学識研究者も指摘してるところなんですが、その確実なつまりロシアの、あるいはロシアの情報機関がそういった工作にしたという痕跡は現状では、あるいはきちんとした裏付けが現状では把握できていないんですよ。把握できていない。こちらも状況だったんですけれども、いずれにしてもその可能性は高いだろう、そういったことも十分に行われるだろう、ヨーロッパ各国においてあるいはアメリカにおいて、そういったロシアの、あるいはロシアの情報機関の選挙に対する介入というのが認められている事実関係としてある以上、そのターゲットが日本になってもおかしくないし、それができるだけの十分な土壌、環境があるということはこれ間違いません。これについては私も、そういう状況があるんだろうなということについては認識しておりますし、それは事実として認められるんではないかと思います。各種文献や専門家の話を聞いてみてもそうなんですよ。

ただし今回の件に関して言うと、果たして、選挙戦に突入する、あるいはその前後から、一部アカウントがロシアの情報機関あるいはロシアの影響を受けて拡散されるとか、あるいはそういった情報が流れるとかということが果たしてあったのかどうだったのか。それについては確固たる裏付けがありません。証拠はありませんね。全く証拠ないんですよ。だからその可能性であるとか土壌があるということはこれ間違いないですよ。ここは間違いないですね。

そういったところを受けて、そういうことが複雑したところを受けて閣議が開かれました。火曜日は火曜日と金曜日に、行われるわけなんですけれども、で、この場合はですね、石破茂総理大臣を中心として全閣僚出席のもと、閣議が開かれたんですが、この閣議の内容、やり取りというのがこのロシアにいる情報、一色だった。一色だったということなんですね。あたかも、そういう情報工作によって、自民党は今選挙において足を引っ張られている、あるいはこれだけ大きく議席を失っているのも、情報工作の、ロシアの情報の影響なんだ、情報工作があったからこそなんだということを、なかば決めつけるような発言をする。

一体それは誰が発言してるのか、確認を撮ったところですね。一人が村上総務大臣、小泉進次郎農水大臣、そして平正明デジタル担当大臣などなどが相次いでそういった発言をしたということを、出席者から私取材をして、ちゃんと確認取っております。もう1回繰り返しますね。村上総務大臣、小泉農水大臣、平デジタル担当大臣。そういった方々が、言ってみれば、ロシアの情報工作があることを前提に、そして今自民党を置かれている非常に厳しい状況というところを受けて、やっぱり警鐘を鳴らしてると。警鐘を鳴らすのはいいんですよ。警鐘を鳴らすのはいいけれども、そういう危機感をどうも共有してるという状況が見て取れたわけなんですね。

これでキーパーソン出てきますよね。村上総務大臣です。そうです。村上総務大臣です。つまり、先ほど申し上げた情報プラットフォーム対処法の所管大臣。その所管大臣がそういう認識を持っているということが非常に重要なんですよ。重要なんですよ。是正勧告出すことできるんですよ。その権限持ってるんですよ。

ですから、一部アカウントが、ロシアの情報機関の、言ってみれば、情報工作戦略の作戦のツールに使われている。こういったことで、自民党国会議員のあるいは自民党の閣僚の誹謗中傷が拡大、拡大してるというようなことを、X社に対して、そのことを持ってして是正勧告を行うという権限を持ってるんです。

本来であるならば、そういった是正勧告が行われたのか、この裏付けを取る必要があるんですけれども、今日の時点ではまだ取り切れてません。ということで、そういった閣議が行われて、その中でそういうやり取りがありました。そしてこういう法律にあってその所管担当大臣がそういう認識を持ってますというような状況である。ここまでが事実です。ここまでは事実です。調べていただいても結構ですけれども、今そういう状況になっている。

果たして総務省による是正勧告行われたのか、それとも自民党による、言ってみれば、何らかの被害の届けがXに対して行われたのか、あるいは全くそれとは無関係で、X社の独自の判断でそういう法律に基づかずに相次いで、自民党に対する批判する誹謗中傷する、あるいは厳しい論調を書く、そういったXのアカウントが続々と凍結されてったのか、これはあくまでX社の独自の判断なのか、それとも自民党のそういった届けなのか、それとも総務省の言ってみれば是正勧告なのか果たしてどれなんだろうかというところが、今、確認すべきことからではないのかな。

本来であるならば、この辺をきちんと取材した上でご報告申し上げるんですけども、ただ今回本当に誠に申し訳ないんですよ。ただ投開票日を明後日に控えている以上ですね、これ投開票が終わった後に情報共有してもちょっと遅いのかなと思いますので、まだちょっと未確認情報がありながら確認できた情報はここまでですよ、皆さん方も検証できますよというところで、一旦この見方、視点切り口を是非皆さん方と情報共有させていただきたくて、今日はこの動画をご提供させていただきました。
確かに参院選中は、ロシアのボットが選挙介入している云々との情報が流れていましたけれども、須田氏によると、その確証はないというのですね。




3.我々相当消し込みには行ってます


須田氏はSNS規制について「情報プラットフォーム対処法」に基づいて、被害報告をSNSプラットフォーム会社に連絡し、連絡を受けた会社はそれに対処する。更に、所管官庁である総務省がSNSプラットフォーム会社に対して是正勧告をする、という2本立ての建付けになっていると説明しています。

これに関連して、ホリエモンのネット番組に出演した自民党の平井卓也・元デジタル相が、選挙期間中にロシア製のボット(自動投稿プログラム)からSNS上に大量の投稿がされているとの見方を示した上で「自民党のSNSの書き込み欄も見えないほど来る。今回ターゲットは自民党だ」「参議院で(与党の)過半数を割らして政局を不安定にしたい勢力の攻撃だと我々は推察している。今回、彼らは参政党を増やすということで、やってるように見える」と述べました。

そして、国民民主党の玉木代表の「XのアカウントでBANされたやつが出てきたり、凍結したりも出てきたりとか急にその活動が落ちてるものも出てきて」という発言を受け「いや、我々相当消し込みには行ってますからね。うん。でもやってもやってももうこれ、うん。間に合わない」と発言し、政権による言論統制だと批判され、大炎上したことがありました。

この平井氏の発言に対し、参政党の神谷宗幣代表は「露骨に言論統制をするわけでしょ。これ戦争ですよ。言論空間の戦争」などと街頭演説で批判。Xで党関係者や支援者のアカウントが凍結される事態が発生しているとして、Xを買収したイーロン・マスク氏宛てに凍結理由などの情報開示を求める投稿もしています。

騒ぎになったのを拙いと思ったのか、平井氏は7月25日、自身のオフィシャルサイトで次のように釈明しました。
選挙期間中に堀江貴文さんのネット番組(下記URL参照)に出演した際、私の発言の中で「消し込み」という発言が誤解を招いたようですので、改めてご説明させていただきます。

SNSやインターネット上では、X(旧Twitter)などを通じて、事実に基づかない情報や誹謗中傷が拡散されることがあります。特に選挙のように民主主義の根幹を支える場面では、虚偽情報が有権者の冷静な判断を妨げる恐れがあり、極めて深刻な問題です。

私の言った「消し込み」の意図は、不適切な投稿に対し、プラットフォームが提供する「通報機能」など正当な手段で対応することであり、健全な言論空間を守るために当然の行動です。

アカウントの凍結等の措置は、各プラットフォーマーが自らの利用規約に基づいて判断するものであり、「政権による言論統制」といった指摘はまったくの的外れです。

虚偽情報の拡散防止は、政党や立場を超えて取り組むべき課題です。各党が問題意識を共有していることを踏まえ、日本の民主主義を守るため、今後も連携して冷静かつ適切に対応してまいります。
平井氏は、政府が直接手を下していないから、「政府」による言論弾圧は当たらない、と説明していますけれども、政府がプラットフォーム会社に行政指導をちらつかせて圧力を掛けてしまえば同じことができてしまいます。




4.石破左翼政党の思考


この平井元デジタル相の「消し込み発言」について、弁護士の横山賢司は、ネット番組「チャンネルくらら」で次のように法的な分析をしています。
・まず、平井元大臣の「我々相当消し込みには行ってますからね」という発言ですが、この前後の発言は、国民民主党の玉木雄一郎代表が、影響力工作があってそのアカウント凍結、いわゆるBANが行われたという発言を受けて、平井氏が発言したという流れになっています。

・この平井元大臣の「消し込み」という言葉について、私は、特定電気通信による情報流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(いわゆる情報プラットフォーム対処法、略してジョプラ法)の第22条、第23条の規定に基づいて、XやGoogle、YouTubeなどのプラットフォーム事業者に対して、アカウント停止や動画削除を求める送信防止措置の申し出を積極的に行ったという意味で使っている言葉だと考えます。

・この送信防止措置は、基本的に「権利侵害情報」や「法令違反情報」に該当しない限りは講じることができません。実際に総務省が出しているガイドラインにも、送信防止措置が取れる情報の具体的な内容について解説があります。

・平井元大臣は、特定の国(ロシアと特定はしていませんが)からの影響力工作に関する情報について「相当消し込みに入っている」と発言しています。このことについて、私としては1点、非常に疑問に思うことがあります。それは、平井元大臣がどういう法令の根拠に基づいてBANをしようとしているのかという点です。

・私が記憶している限り、外国勢力の選挙妨害や影響力工作に対して、その表現を摘発・規制するための直接的な法律は、日本にはないはずです。もしあったとしても、おそらく他の法律(名誉毀損など)を間接的に適用することになるでしょう。

・しかし、直接的な法律がない中で、平井元大臣が影響力工作を理由に送信防止措置の申し出を行うのであれば、その法律の根拠を説明する義務があるはずです。ところが、発言の際にはその根拠が曖昧なままでした。これは、必要性だけで送信防止措置を乱発しているのではないかという疑念を抱かせ、法治主義やデュープロセス(適正手続き)の観点から問題があると言えます。

・さらに、アカウント停止や動画削除は、最高裁判所が定義する「検閲」には該当しないかもしれませんが、「表現の事前規制」には該当すると解釈されています。そして、最高裁判所はそのような事前規制を認める条件として「厳格な条件」を求めています。

・この厳格な条件が求められる表現の事前規制について、法令の根拠が曖昧なままに積極的にBANの申し出を行っていることは、表現の自由を軽視しているのではないかという疑問を抱かせます。また、従来の憲法解釈やデュープロセスも軽視していると取れるため、憲法をしっかり守った上での発言なのか、疑わざるを得ません。

・加えて、この情報プラットフォーム対処法自体が、政権与党にとって有利な構造になっているという問題点も指摘できます。

・情報プラットフォーム対処法では、プラットフォーム事業者が、総務大臣が求める送信防止措置を講じなかった場合、命令違反となり、刑事罰(懲役や罰金)の対象となります。

・つまり、事業者は、たとえ正当な理由があって削除を拒否したとしても、刑事裁判で有罪になるリスクを負うことになります。そのため、事業者側は政権与党や力のある政治家からの要請には応じざるを得ないという仕組みになっているのです。

・平井元大臣は政権与党である自民党の議員であり、総務大臣も自民党所属の村上誠一郎氏です。平井元大臣が「相当消し込みに入っている」という発言は、この情報プラットフォーム対処法の仕組みを政権与党に有利に利用しようとしているのではないかという見方もできます。

・以上のことから、平井元大臣の発言は、政権与党である自民党が、法令の根拠が曖昧なままに、自分たちの都合のいいように送信防止措置を運用していると受け取れます。

・これは、自民党全体が憲法を軽視して言論を扱っているのではないかという疑念を国民に抱かせ、ひいては政権担当能力そのものが問われる言動であると言えます。

・現在、収録は選挙期間中ですが、皆様の今後の選挙の参考にしていただければと思います。
横山弁護士は、平井元デジタル相の消し込み発言について「法的根拠が曖昧」であること、「情報プラットフォーム対処法自体が、政権与党にとって有利な構造になっている」といった点を挙げ、自民党全体が憲法を軽視して言論を扱っているのではないかという疑念を抱かせると述べています。

7月15日のエントリー「石破左翼政権は中国共産党に瓜二つ」でも取り上げましたけれども、参院選で石破自民党執行部は「選挙期間中は、一切の自民党批判、政策批判を禁止する。違反した者は厳罰に処する。違反を知った者は党紀委員会に報告せよ」という通達を出しています。これも一種の言論弾圧ではないのか。少なくとも、「自民党全体が憲法を軽視して言論を扱っている疑念」は浮かぶことはあっても消えることはないと思います。

もし、テレビや新聞といったオールドメディアが一斉に石破自民党を叩きまくったら、彼らの言論を封じるのでしょうか。サヨクに権力を握らせる危険性を国民はもっと自覚する必要があるのではないかと思いますね。




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