自民党総裁選終盤情勢とステルス高市

今日はこの話題です。
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1.自民党総裁選終盤情勢


自民党総裁選も終盤に入り、情勢も動いています。

読売新聞社は国会議員と自民党支持層を対象とした電話調査を行っています。

国会議員の支持動向は9月28日時点でその9割に当たる265人から意向を聞き取るなどして確認。小泉氏が71人と最多で、林氏が52人、高市氏が38人、小林鷹之・元経済安保相と茂木敏充・前幹事長が各29人となりましたけれども、「未定」「答えない」が46人、未回答が30人います。

また、自民支持層の調査は、27~28日に47都道府県で行い、9195人の回答のうち、自民を支持すると答えた3143人の回答を分析。どの候補を最も支持するかを尋ねたところ、小泉氏が40%で、高市氏が25%、林氏が16%と続き、小林氏が5%、茂木氏は4%で、9%は支持候補を明らかにしませんでした。このうち党員・党友と答えた519人では、小泉氏41%、高市氏28%、林氏13%、小林氏8%、茂木氏4%となりました。

この自民支持層の回答を基に党員票を試算すると、小泉氏120票、高市氏75票、林氏48票、小林氏14票、茂木氏11票。議員票との合計では、小泉氏191票、高市氏113票、林氏100票、小林氏43票、茂木氏40票となり、決選投票にもつれ込むものとみられています。

読売が自民支持層への調査分析を行ったのに対し、同じく9月27~28日、共同通信社が自民党党員を対象に「自民党総裁に誰がふさわしいか」を聞いたところ、高市氏が最多の34.4%、小泉氏29.3%、林氏19.5%、茂木敏充・元幹事長5.2%、小林鷹之・元経済安全保障担当相が3.8%という結果となっています。


2.議員票と党員票


この結果について、ジャーナリストの三枝玄太郎氏は、9月29日配信の自身の動画チャンネルで解説しています。

件の動画の概要は次の通りです。
〇自民党総裁選に関する論点(国会議員票と政策のズレ)
・議員票の状況:高市氏の議員票は36に対し、小泉氏が65、林氏が53と、高市氏が大きく後れをとっている。
・党員票の状況:世論調査(全体・党員党友)では高市氏がトップを維持している。
・決選投票の予測:党員票で高市氏が勝っても、議員票の差が大きいため、決選投票で林氏などの票が小泉氏に乗ると(単純計算で小泉氏118対高市氏94)、小泉氏が逆転で総裁に当選する可能性が高い。

〇小泉氏の政策と議員の動向への批判
・小泉氏の政策は「左巻き」で、環境大臣時代の再エネ政策や選択的夫婦別姓など、保守とは言えない部分が多い(靖国参拝のみが保守的側面)。政策が一貫せず、自身の信念が見えない。また、「新自由主義者」であり、アメリカ型の雇用慣行などを目指している点にも問題がある。
・自民党の国会議員は、党員・国民の意向や政策の良し悪しを無視し、「高市は嫌いだ」「小泉は操りやすい」「勝ち馬に乗ろう」といった理由で小泉氏に集まっている。これは「亡国の徒」と言わざるを得ない。
・政策を比較する限り、外国人政策や再エネ政策などで、高市氏の政策が最も優れている。
・勢いを増している林氏についても、中国に対する弱腰な姿勢が最大の問題点。

〇総裁選の結果がもたらす影響
・小泉氏が総裁になれば、自民党は短期政権に終わり、離党者が続出し、参政党、日本保守党、国民民主党など他の勢力がさらに支持を伸ばすだろうと予測。
・自民党議員は「国民から離れすぎ」「貴族成人になってしまっている」とし、政策を真剣に考えず、「高市が嫌いだから」「小泉が操りやすいから」という理由で総裁を決めることは、国民にとって「重大な選択」を誤ることになる。
三枝氏は、高市氏と小泉氏の獲得票見込みを分析し、たとえ党員票で高市氏が勝っても、議員票で圧倒的な票を集めている小泉氏が逆転で総裁に当選する可能性が高いと述べています。




3.高市陣営のステルス戦略


一方、こうしたメディアの記事には裏があるという指摘もあります。

9月29日、ジャーナリストの山口敬之氏、元衆議院議員の長尾たかし氏、作家・批評家の西村幸祐氏がネット番組「文化人ウィークエンドライブ」で、次のように議論しています。
山口:
まず7番の記事、小泉がリードというね。今小泉に入れよという議員もみんなまとめて選挙起こっちまいと私は思えますけども。これがね、時事通信の記事。「議員は小泉進次郎がリードしている。高市氏は苦戦。林氏健闘」も、いいけど、自民総裁の動向調査という9月26日の記事ですけども。

時事通信は党所属会議の指示動向を調査した。小泉進次郎が2割を超えてリード。それから高市さんは1割と苦戦する一方、林芳正が2割と健闘している。このアバウトな記事何なの?と。2割と1割と2割弱だそうです。こういう報道が多いですね、西村さん。

西村:
うん。なんかいい加減ですね。本当にね。実際これは本当に調べてるのかどうかもわかんないですよね。事実は世論調査の定評はあるんですけども、実際の対面調査を行うってことが多いですからね。でもこれなんか全くわかんないですね、本当に。

山口:
時事が信頼があるのは定例の調査なんですよ。これね、臨時のやつは全くクレディビリティないです。時事なんて金ないから。それで長尾さん、これまずね、ぶっちゃけこの時事のね、「進次郎リード、林健闘、高市苦戦」、これ見出しとしてどう思います?

長尾:
これはあの記者さんの願望ですね。

山口:
それで、もうなんていうか、内幕を言いますとね、今僕ら見てんのは世論調査の数字と、あと党員票の動向ってのは僕ら見るんですけども。高市さん陣営に入れますよって言ってバンバン電話かけたりする人の中で、塊として今全く表に出てない潜ってる人がいるんですね。これを長尾さんに言っていただくのももうちょっと違うと思う。私がぶっちゃけ言いますと、要するにメディアが言ってるとこ「裏金議員」という人は高市さんをやろうとすると、高市陣営はそういう安倍使ってるって言われちゃうから、実際やってても高市さん支持決めてても言えない状態なんですよね。だから今高市さんが1割強って時事が書いたけど、そこに25人からの塊がこう潜ってるってことを知ってんのに、旗幟表明してないからまるで高市さんの目がないかのような記事を書いてるということですよね。

長尾:
でもちょっといいですか?

山口:
どうぞどうぞ。

長尾:
自分のことは言えるので、私も裏金議員ですね。私は連携は取ってますが、実はこの選対には一度も足を運んでません。私は私は他は知りません。要はそういうことです。連携はガンガン取ってます。

山口:
それはね、長尾さんのそういった今回のやり方っていうのは、おそらく他の人でもそういう方かなりいるという可能性。

長尾:
それは僕は選対に行ってないんで知りません。ただ選対はですね、どの陣営も議員会館、例えば高市陣営議員会館の第一会館の918控室を選対にしてるんですね。そうするとね、その前にね、記者さんがうじゃうじゃっといるんですよ。

山口:
ああ、なるほど。

長尾:
誰がどこに入ってきた、何回来たかとか全部チェックしてるんで。ですから私はちなみにその前を通ったことは一度もありません。私には1票ないんでね。だけども多分裏金議員って言われてる議員は僕と同じような行動を取っているんじゃないかなと想像していただいていいんじゃないかなと。

山口:
長尾さんがおっしゃったこと2つの意味があって、まず議員票という意味では、長尾さんは今回は投票できないんだけど、議員じゃないから、今国会議員であるいわゆる裏金議員という名なのね(僕はそういう言い方絶対しませんけれども)、旧安倍派の人たち(こんなこと言ったらじゃあ岸田文雄はどうなってんのと、石破茂は3000万もらったんじゃないのと、こいつら裏金じゃくて表金じゃねえのって色々言いたいことあるんですが)、旧安倍の人で議員票で入れると決めてても言えてない人が議員票段階でいるということと、もう1つは党員票獲得のためにありとあらゆる手を使っていろんなところに電話をかけたりお願いをしたりしてる人が議員プラス元職という人が実は高市陣営を固めてるっていうこと。そういう状態ですよね。ただみんな分かってんのに西村さん、こういう高市陣営のそういうステルス戦略なんていうことはどこも触れた記事見たことないですよね。

西村:
そうですね。これは、要するにステルス戦略を取ってる理由というのが「裏金議員」というフェイクのキーワードがかなりまだ効果的なので、それをメディアが使うわけですよね。「裏金議員」っていう言葉。だからそれを避けるためにこうステルス化してるわけですね。

山口:
それはだって安倍さんご存命の時の最後の総裁で、安倍さん令かけたのは旧安倍なんだから、当然なんで当然なんですよ。

長尾:
ちょっとね、いいですか?誤解があるといけないんで。裏金議員は選対に出入りしないでくださいねっていう指示は一度も飛んだことはありません。それだけ。結果論それぞれの議員あるいは元職のそれぞれの判断です。本当に天地に誓ってそう申し上げたいと思います。

山口:
要するに、その進次郎にしちゃいけないとかね、林氏なんかもう論外だっていう人が高市さんをやってるけど、高市さんをやることで高市に迷惑をかけちゃう。それメディアがまた裏金議員使ってる、高市やってるってなっちゃうからステルスにしてる。それはそのいわゆるマナーとして自粛してんだって、全力で頑張ってる人はいるよっていうことで、議員票、党員票、いわゆる見えてない部隊が20数人が動いてるよってことです。
山口氏によると、高市陣営はマスコミから「裏金議員」だなんだと騒がれるのを避けるため、表にでない「ステルス」戦略をとっていて、水面下で25人の議員が高市支持で動いているのだそうです。

冒頭で取り上げた、読売の調査で議員票は、小泉氏が71人、林氏が52人、高市氏が38人となっていましたけれども、表に出てこない高市氏を支持する25人を足せば、高市氏は63人となり、小泉氏に肉薄することになります。




4.石破票は草刈り場


そして、更に山口氏は、党員票について、次のように分析しています。
山口:
8番の記事、長尾さんの投稿ですけれども、自民党総裁について(読売)という電話調査、これ高市が34%で1位、前回トップの小泉氏上回るという記事を紹介しています。ここ長尾さん、ポイント解説を。

長尾:
日テレさんがどうやって調査をしたのかってのがね本当に不思議なんですけども、前回は小泉さんが1番で、今回は高市さんが1番だったということで、一つの手掛かりとして受け止めておきます。それだけです。

山口:
あれだけど結果はね、前回も高市さんが党員票の割振りで言うと109票で、石破が108票で遅れを取って3位だったと思いますけど、「前回トップの小泉氏上回る」っていうのはこれ日テレの調査と比較してるってことですかね。

長尾:
そうなんじゃないですか。わかんない。とにかく調査はもうブラックボックスが多すぎる。

山口:
まず日テレちゃんがね、どうやって党員のリスト持ってんのと。

長尾:
そうですね。

山口:
その党員のリストに偏りはないのと。それから前回トップの小泉氏上回るって。これすっげえミスリードで。お前前回トップって言って、トップは高市だったから外しちゃった調査を危険に出してるのってことなんですよね。ただ、西村さん、高市さんがトップっていう記事を見ること自体が珍しいから、これこれでいいか。

西村:
まあそうですね。

山口:
だから逆に言うとね、鹿の話でね、中国人が蹴ってることもあるって言ったことを叩かれてる高市さんと、そのシャインマスカットとか、釧路湿原ぶっ壊した、しかも人をディスってる進次郎を、これ誰も叩かないという中で、メディアも高市さんが総理になったらメディアってなんでそんな困るんですかね?西村さん。

西村:
いや、やっぱり安倍政権、安倍政治の継承が困るわけですよ。日本の独立が困るわけでしょ。存在しない方がいい組織ですからね。

山口:
それで、もうあと5分だ。長尾さんね、これ現状で例えば今日投票日だったら誰が勝ちますかね?

長尾:
今日投票だったらやっぱ高市さん勝つんじゃないですか?

山口:
僕もそう思うんですけど。西村さんどうですか?

西村:
もちろんそうですよ。

山口:
僕はね、党員票が僕は高市さん前回109だったけど、僕はね、120ぐらいいってんじゃないのか。高市さんが109で石破っていう人がなぜか108取ったんだけど、これ宙に浮いてるわけですよね。長尾さん、この石破の108がどの陣営がどのぐらい取ってくと思います?現状で?

長尾:
分からないですね、こればっかりは。でもやっぱり小泉さんに行きやすいだろうなというのは僕も残念ながらそういう予測をしますね。

山口:
ただね、長尾さんね、僕は議員票はね、その高市だから石破という流れだったけど、党員って僕はもっと自民党の議員よりも頭いいと思うんですね。例えばこないだの選挙で創価学会の人がもう石破政権やってる公明党には入れないっていう、もう身内を切るっていう投票行動をしてから、公明党は惨敗したわけじゃない。自民党の党員って僕はすごく真面目なまともな人が多いと思うんでね。党員票は。そうすると去年石破って書いた人は、それこそ石破が農水大臣の時あるいは石破が地方創生の時に地方にいいことしてくれたということで石破って書いた人のうちの、例えば農水大臣の時には、例えば農協解体しかねない小泉には行かないんじゃないのかなと思いますけどどうでしょう?

西村:
希望的観測に、あの、どこまでだからそれ農政に近いか、あるいは農業に近いかによって、その党員の、それによってその判断って分かれるような気もしますよね。都市部だったらばちょっと違うかもしれないけど、近ければ、農業に近ければですね、もう小泉進次郎の農政策の危うさというのはもう当然知ってると思うんでね。

山口:
あとはそのいわゆる郵便局、昔は最強の集票マシンって言われたけど、今はちょっと見る影もないって感じですかね。いわゆる党員の数で言うと。

長尾:
党員の数は多分2万ないんじゃないかなと思ってる。

山口:
そうすると今91万ぐらいの中で2万と言うと、かなり無視できる数字になっちゃう。

長尾:
そうですね。で、2万の党員が50万票叩き出すっていう点では選挙は上手だっていうこと。

山口:
ですから、やっぱり石破さんのところも個人票が多いんじゃないかな。むしろね、僕例えば小泉さんのところにとてつもない人数が国会議員集まりましたよね。顔が出ちゃってるんで、僕はねここ今ね草刈り場になってると思いますよ。これね、議員説得は僕ら在野の人間ではなかなかできない分があるんで、議員説得は議員。これもね、ガンガン顔出ちゃってますから。「あんた本当それでいいの?」って。

長尾:
僕はそこやっぱり焦りがあると思うんですよ。やっぱり小泉さんってやっぱり告示日からなんかいきなりフルスロットルで一番出てる感じがしたんですよね。

山口:
長尾さんがおっしゃってるのは、長尾さんは大変ノーブルな方だからオブラートに包んで言ってるけど、私は違う、はっきり。今ね、それなりの人たちが、どの議員がどの陣営に入ってどれだけ小泉に入れます、高市に入れますって人って、これリストは逐次改定されていくわけですよ。で、普通はどのチームも増えてくんですね。どうしようかなと思って、じゃあ小泉進次郎にします、高市にしますって言って増えてくんだけど、実は進次郎陣営って最新のデータがその前のデータから20人減ってんの。議員票が20人減ったんですよ。すごいね。これはね、やっぱりね、僕は議員の説得で減るってことよりも、地元でさっき長尾さんみたいに最初90人集まった人が帰るわけでしょ、土日が。「あんた進次郎やんのか」と。もう支持できないってんじゃないのかなと思うんです。

西村:
それもあると思いますね。ということはね、山口さんね、ということは今回のネット工作事件だってこれから効くでしょう。投票しちゃった人は別だけど、地元でそれはまた帰ってくんじゃないですか、かなり。

山口:
今ね、議員票の話だからもう投票日まで効くんですよ。要するに議員が地元帰って、支持者、後援会に「お前進次郎なんかこんなやつやんのかよ」って言われちゃう。票に影響が出てると思うんですね。僕はね、これは日本の民主主義の最後の砦で。国会議員が帰って有権者の声聞く。それで進次郎の票が減る。議員票が減るの、極めていい。

長尾:
本当に最後の砦だよね。本当そう。有権者舐めてるって話ですからね。

山口:
舐めてますよ。
総裁選の告示日の9月22日、進次郎氏が国会内で開いた出陣式には、代理を含めて92人の衆参の自民党国会議員が出席したと報じられ話題となっていましたけれども、長尾氏はここで顔が出てしまったこれら議員は他陣営からの引き剥がしのターゲットになっていると指摘。それを受けて山口氏は、進次郎陣営から支持議員が20名逃げ出したと述べています。

そこに今回のステマ事件も合わさって、更に減るのではないかと山口氏は指摘しています。つまり、進次郎氏の議員票は現在72票そこそこで更に減少する危険があるということです。対して高市氏はステルス票を加算すると63票と、勝負になる数字になってきます。

逃げた20票がどこに流れるのか、決選投票になった場合、3位以下の票がどちらの候補に投票するのか。総裁選は分からなくなってきたかもしれませんね。




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