高市総裁への期待と妨害

今日はこの話題です。
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1.高市総裁に期待する


10月4~5日、JNNが世論調査を行いました。

自民党の新総裁に選ばれた高市早苗氏について期待するかどうか聞いたところ、「期待する」は66%、「期待しない」は26%となりました。とりわけ、自民党支持層に限ると、「期待する」は75%にのぼっています。

「期待する」と答えた人にその理由を聞いたところ、最も多かったのは、「政策に期待できる」で25%、次に多かったのが「ほかにふさわしい人がいない」と、「刷新感がある」で23%でした。

一方、「期待しない」と答えた人にその理由を聞いたところ、「自民党の総裁だから」が最も多く26%、次に「人柄が信頼できない」が20%、「政策に期待できない」が18%でした。

高市氏が総裁になって自民党の信頼回復につながるかどうか聞いたところ、「つながると思う」が40%、「つながらないと思う」が48%で、高市新総裁に取り組んで欲しい政策について、最も多かったのが「物価高対策」、続いて「景気対策」、次に「外国人に関する政策」となっています。

衆・参ともに自民党が少数与党となる中、高市新総裁が今後どの野党と連立交渉をすべきか聞いたところ、「国民民主党」が24%、「日本維新の会」が15%、「立憲民主党」が13%、「連立を組む必要はない」が23%となっています。

各党の支持率は次の通りです。
自民  27.9% (4.6↑)
立憲  5.8% (0.7↓)
維新  3.6% (1.1↓)
国民  7.6% (0.8↑)
公明  2.0% (1.2↓)
参政  5.8% (2.7↓)
れいわ 1.8% (0.9↓)
共産  2.2% (0.2↓)
保守  1.1% (1.3↓)
社民  0.5% (0.0→)
みらい 0.6% (0.1↑)
その他 0.1% (0.8↓)
支持なし36.7% (4.0↑)
自民の支持率が4.6ポイントも上がっています。対して維新、参政、保守、国民民主が合計でマイナス4.3ポイントとほぼ同じ。高市総裁誕生で保守層の一部が早くも自民に戻ってきている可能性があります。そんな中、国民民主がプラス0.8ポイントとなっているのは、あるいは連立入り期待があるのかもしれません。


2.適材適所で仕事をしていただく


10月5日、高市早苗総裁は5日、党本部で麻生太郎最高顧問と1時間程会談しました。党執行部の人事を協議したとされています。

こうしたなか、総裁選の決選投票で支持した麻生最高顧問に近く、財務大臣などを歴任した鈴木総務会長を要職で起用する方向で調整に入ったことがわかりました。党運営の要である幹事長などが有力視されていて、高市新総裁自身も幹事長人事については「各党としっかりお話ができる方、そして自民党全体を見渡せる方がいいなと思います」と話しています。

高市氏はこれまで党内基盤が弱いとされてきたため、麻生派という有力派閥を取り込むことで、党内融和と政権の安定化を図る狙いがあると見られていますけれども、誠実で温厚な性格で、調整型のまとめ役として知られている鈴木氏は財務大臣など要職を歴任し、官僚や党職員からの評価も高いことから、波風を立てずに、党内をまとめつつ、他党との連携も期待しての登用ではないかと思います。

高市氏は本日7日にも党役員人事を決めた上で、15日に予定されている国会の総理大臣指名選挙や組閣に向けた準備を急ぐ方針のようですけれども、党役員の人事に関し、派閥の裏金問題について問われると、「人事には影響ない。適材適所で仕事をしていただく」と、関わった議員も登用する考えを示しています。

今のところ、総裁選で支援を受けた同派会長の麻生太郎元首相を副総裁に、旧茂木派の木原稔前防衛相を要職に充てる案も浮上していて、旧安倍派の萩生田光一元政調会長の名前も上がっているようです。


3.玉木財務相説


10月6日、MBSラジオ「上泉雄一のええなぁ!」に出演した、嘉悦大学の高橋洋一教授は、高市政権が出来た場合の人事について次のように述べています。
上泉雄一:
続いてこちらです。高市新総裁で日本はどう変わっていくのか。物価対策として消費税率の引き下げについて選択肢として放棄しないとした上で、中小企業支援のための交付金の拡充目指す意向を示したということです。ガソリン税の暫定税率の廃止なんかは進んでいくんでしょうね。

高橋洋一:
これね、そういう話って、そもそも連立を誰にするか結構依存するんですよ。今まで自民公明。ガソリンの話になっちゃうと、税調のラスボスね、ああいう人がいたらなかなか難しいですよね。でも連立の相手として、連立じゃなくても連携でもね、相手として国民民主になったら、これは減税の話やりたいでしょ。

上泉雄一:
やりたいですね。

高橋洋一:
それでね、党人事でね、宮沢さんの権限をちょっと弱くしてみたら、これはこれで進むっていう可能性ありますよね。

上泉雄一:
政策でやるかやんないかって話より、どういう布陣をしたらできるかという話になる。

高橋洋一:
そう。小泉さんが通っていたら、やんないやんない。党人事もいじってくれないし、国民民主が小泉さんのパートナーになる可能性は低いですからね。

上泉雄一:
人事で、幹事長には麻生派の鈴木俊一さんが選ばれそう。

高橋洋一:
麻生さんの義理の弟。信用できる人で行くだろうけどね。実際問題はあの政調会長とかね。

上泉雄一:
はい。

高橋洋一:
政調会長の下に政調があるんでね。政調会長の宮沢さんの人事がどうなるかに依存して、そういうのが出来るのかできないのかで結構読めますよね。

上泉雄一:
党の税調みたいな聖域と言われているところに手を突っ込むことっていうのは・・・高市さん。

高橋洋一:
すぐやるかやんないかわかんないけど、いずれはやると思いますよ。

上泉雄一:
いずれはできますか?

高橋洋一:
うん。消費税の話についてね、選択肢から外してない。前に消費税やんないってマニフェスト書きましたね。その時に高市に聞いたんですよ。そしたら、旗下ろした訳じゃないといいました。その後、いろんな党人事があるからね、その中で自分でやりたいことやっていくという言い方をしましたけどね。

上泉雄一:
すぐにはできるわけじゃなく、石破さんがやってこられたことの整理もある。

高橋洋一:
大変ですよ。整理しなきゃいけないから。方針が変わるから。まず党の中は自分が総裁だからできる。それを整理しながらやって、総理大臣になった後に政府の中の人事をやんなきゃいけない。結構大変なんですよ、これ。

上泉雄一:
すぐどれぐらいやりたいことができてくるかっていうと、今日の明日では難しいけれど。公明党が、いきなり高市さんに対して結構メッセージを出したのがありました。

高橋洋一:
そうでしょ。

上泉雄一:
いいよと言われちゃうかもしれないですよね。公明党としても危機感があるんでしょうね。

高橋洋一:
そうですよ。だって国民民主が入ってくるかもしんないつったらね、数的にポイされちゃう可能性高まりますからね。

上泉雄一:
高市さんはもちろん連立がまず大前提だと。

高橋洋一:
自分からは言うことはないです。

上泉雄一:
公明党と距離がわかる。

高橋洋一:
公明党さんはね、親中だからね。例えばスパイ防止法反対だから。そんなこと言われたらたまんないしね。そういう色々の政治の駆け引きの中でパートナーが決まってきて、政策が決まってくる形なんですけどね。

上泉雄一:
高市さん自身は、バラバラになった保守勢力を地味に集めなきゃいけない。

高橋洋一:
そういうことも頭に描きながらパートナーを色々と考えていくんじゃないかなと思いますね。

上泉雄一:
参政党という声もあったんです。

高橋洋一:
参政党はだから当面はちょっと距離があると私は思うけどね。保守というよりもみんなで参加するというところ。今のところ、高市さんの中では距離はちょっとあると私は思うけど。

上泉雄一:
今回一緒に戦ってきた、小泉さん、小林さん、林さん、茂木さん、こういった皆さんというのは。一部新聞には茂木さん早くも外務大臣じゃないかみたいな。

高橋洋一:
茂木さんはね、麻生さんと一緒に協力してくれたから、あと小林さんもこれかなり協力してくれたから重用します間違いなく。

上泉雄一:
小泉さんどうなりそうですかね。

高橋洋一:
小泉さん普通に考えたら多分農水のままじゃないかな。ここで一番無難なんですよね。

上泉雄一:
スライドという形で。

高橋洋一:
林さんどうですかね。林さんは敵方にもあったわけでしょ。大したポストじゃないところに回すんじゃないか。

上泉雄一:
官房長官が木原さんだというお話も出てます。

高橋洋一:
党のあんまり大したことないところにまするような気がしますけどね。

上泉雄一:
注目は高橋さん、財務大臣だと思うんですけど。どうなりそうですかね。

高橋洋一:
これは難しいな。麻生さんに頼むんじゃないかな。誰がいいかって。でもひょっとしたら玉木かもしんないです。

上泉雄一:
玉木さんありそうですか。国民民主の玉木さん。

高橋洋一:
うん。冗談で言ってた話ってのはありかもしんないね。

上泉雄一:
そうなってくるとかなりのメッセージになりますよね。

高橋洋一:
そう。もうガソリン税と、あと103万円だっけ。あれはもうやるだろうなっていう感じになりますよね。

上泉雄一:
一気にそのメッセージ出てきますね。

高橋洋一:
それを出したければ玉木さんっていうのもあり得るかなって思います。玉木さん入れちゃったらもう公明党が「ギャー」って感じになる。

上泉雄一:
組閣作業っていうのは進んでるんでしょうね。

高橋洋一:
頭の中でね、党の人事と政府の人事っていうのは保管関係があるから。それは一緒になって考えないと思いますよ。

上泉雄一:
高市さんになって、日本の経済どうなっていくのか?

高橋洋一:
どういう政策するかなんだけど、減税やったらこれ結構大きいなと思います。年上の予算編成の時にできたら大きいんじゃないかと思いますけどね。

上泉雄一:
高市トレードというところで株価が持ち上がりましたが、マーケットは。

高橋洋一:
高度はだからちょっと継続するでしょうね。小泉さんだったら落ちると思ったんだけど、継続していくんじゃない。マーケットは高市さん思い込んでてやってるんですよ。その流れは継続する気がしますけどね。

上泉雄一:
対日銀との向き合い、金利みたいなとこ含めて。

高橋洋一:
金利はだからちょっとあれですね。今まで石破さんは勝手にやらしてたから、利上げに前のめりだった。植田さんはびっくりしてね。多分ちょっと言われるから。しゅんとなって、しゅんとなって、ちょっと上げのペースは後ろ倒しになる可能性ある。

上泉雄一:
いわゆる所得みたいなところ。

高橋洋一:
玉木を財務大臣にしてば手取り増えなかったらまずいでしょう。

上泉雄一:
手取り、1番のメッセージですもんね。国民民主党は。

高橋洋一:
一応1番でね。本人がね、財務大臣になってできませんなんつったらもう話になんないでしょ。

上泉雄一:
財務大臣玉木さんっていうのは、結構やっぱり真実味がある話。

高橋洋一:
それは面白いんですよ。メッセージもなるしね。彼もね、今まで評論家面して言ってたのがね、真剣になってやるでしょ。

上泉雄一:
組閣の1番の目玉人事になりますよね。

高橋洋一:
そう。国民民主党組めばね、組めば組めば玉木をどこに持ってくるとかなるでしょう。

上泉雄一:
その辺りの協議は。

高橋洋一:
わかんないよね。自民党内でも自分がなりたいっていう人たちも多いでしょうね。

上泉雄一:
高市さんにとって、スピード感も求められる。どこまで高い力っていうのをどのタイミングでどう出していくのか。

高橋洋一:
こういうのってね、目玉って1個ぐらいしかないんですよ。いろんなことさ、できるわけないでしょ。一ぺには。玉木、国民民主との連携っていうのが1番今回のトピックになりそう。公明党の関係どうなるか。

高橋洋一:
公明党でそのままなんだけど、国民民主党も名誉関係っていう形にしてね。そうするとちょっと進みそうですね。手取りはまあ増えそうだなと思うのは普通でしょ。
高橋氏は、総裁選で協力してくれた茂木氏、小林氏を重用するのは間違いないとし、小泉氏について、そのまま農相が無難だと述べています。そして興味深いと思ったのが国民民主の玉木代表の財務相起用案です。

国民に対する強力なメッセージになることは勿論ですけれども、高橋氏がいうように、あれだけ手取り増やすといっていて、財務大臣になってできませんなんつったら話にならないのはその通り。かといって受けなかったら、口だけだと国民から見限られる。玉木代表にリスクのある決断を迫られることになります。筆者個人としては、玉木財務相はみてみたいですね。




4.あの勢力からの妨害が始まる


仮に玉木氏が財務大臣になるにしろならないにしろ、戦局財政派の高市総裁の言うことを、財務省が素直に聞くのかどうかが焦点になってきます。

高市総裁が決まった10月4日、経済評論家の三橋貴明氏は自身の動画チャンネルで次のように述べています。
・決選投票の結果、高市氏が合計185票(議員票149票、都道府県票36票)を獲得し、勝利した。
・今後オールドメディアによる高市新総裁への「総バッシング」が始まるだろうと予測しつつも、自民党が「珍しくまともな判断」をしたと評価。
・連立パートナーである公明党が、高市氏を「保守中道ではない」として難色を示していたため、連立ではなく、国民民主党などとの「閣外協力」となる可能性が高い。
・新内閣の支持率が低く、直後に臨時国会が開かれることから、解散総選挙はすぐには行われないだろう。
・高市政権が発足した場合、真っ先に期待される重要な政策は「減税」。ガソリンの暫定税率廃止。所得税の基礎控除の引き上げ(178万円まで)。
・この短期間での減税を「絶対に実現しなくてはいけない」。国民が減税の恩恵を知ることで、財務省による「緊縮財政路線」を終わらせるきっかけになる
・緊縮財政を転換するため、財務大臣の人選が極めて重要。西田昌司氏や木内実氏のような、積極財政を推進する議員の起用を要望
三橋氏は更に翌日の動画で、高市氏に対して”あの勢力”からの妨害が始まるとして、次のように述べています。

はい、高市早苗さんが自民党総裁選で勝利をしました。これまでの自民党とは180度変わることになるでしょう。所得税の基礎控除等の引き上げ、ガソリン税の暫定税率廃止は、一気に進むことになります。その結果、国民が減税の効果を知る。政府の政策によって可処分所得が増え、手取りが増える。さらには、「減税をしたところで特に何も悪いことはない」という現実を知るでしょう。それどころか、名目GDPが増えますので、税収は減らないでしょうね。

ここまで変わるのです。つまり、旧自民党はそれほど最悪な政党だったということです。しかし、本当の戦いはここからです。もう旧自民党の皆さんは、確実にものすごい抵抗をしてきます。オールドメディアも特に、財務省に抗う積極財政を推進する高市政権(まだできていませんが)が誕生したとしたら、総バッシングでしょう。すごいと思いますよ、多分。

案の定というか、やっぱりというか、旧自民党、オールドメディアはバッシングしまくるというのですね。今の国民の苦しみを考えると、高市氏はそうと分かっていても進まなければなりません。その意味でも、高市政権の組閣、重要閣僚に誰がなるかは本当に重要だと思いますね。





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