
1.日中防衛相会談
11月1日、マレーシアを訪問した小泉進次郎防衛相は、中国の董軍国防相と初めてとなる日中防衛相会談を行いました。
会談に関し、防衛省の発表は次の通りです。
令和7年11月1日、18時07分(現地時間)から約50分間、ADMMプラス出席のため、マレーシアを訪問中の小泉防衛大臣は、董軍・中国国防部長との会談を行ったところ、概要以下のとおり。小泉防衛相から中国に対する発言内容はあるものの、中国側の反応はほとんど記載されていません。強いていえば最後の「防衛当局間を含めあらゆるレベルでの対話や交流の強化の重要性について一致したほか、本年1月に再開した部隊間交流の一環として、自衛隊の代表団による東部戦区訪問について調整していくことで一致した」という部分くらいです。
1)小泉大臣から、日中関係において安全保障分野は最も難しい分野であり、現に数多くの懸案が存在しており、とりわけ、我が国としては、東シナ海や太平洋地域における、様々な形での中国側の軍事活動の活発化を深刻に懸念している旨伝えました。その上で、10月31日、高市総理と習近平主席の間で日中首脳会談が行われ、日中関係の大きな方向性について改めて確認され、日中間において「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築していくことは、日中首脳間で一致しているものであり、新政権においてもこの立場に変わりはないとした上で、このような首脳間の一致事項を実現していくためにこそ、日中防衛当局間においては、具体的かつ困難な懸案から目を背けず、率直な議論と意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠である旨伝達しました。
2)また、小泉大臣から、本年5月に発生した、中国海警船から発艦したヘリコプターによる領空侵犯のような活動の即刻停止を強く求めつつ、我が国固有の領土である尖閣諸島周辺での中国の活動に対する強い懸念を表明しました。また、ロシアとの連携も含め、中国による我が国周辺海空域における軍事活動の活発化に対し、深刻な懸念を改めて伝達しました。
3)更に、小泉大臣から、南シナ海情勢についても、深刻な懸念を改めて表明したほか、台湾海峡の平和と安定の重要性について強調しました。また、北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射を強く非難したほか、露朝軍事協力の進展に深刻な懸念を表明しました。
4)その上で、小泉大臣からは、「日中防衛当局間ホットライン」について、適切かつ確実な運用をしっかりと確保していく重要性について指摘しました。また、防衛当局間を含めあらゆるレベルでの対話や交流の強化の重要性について一致したほか、本年1月に再開した部隊間交流の一環として、自衛隊の代表団による東部戦区訪問について調整していくことで一致しました。
会談後、小泉防衛相は臨時会見を開きましたけれども、そこから日中防衛相会談の部分だけ引用すると次の通りです。
小泉防衛相:記者会見では、記者から中国側の反応はどうだったかという質問があったのですけれども、小泉防衛相は「董国防部長官からは、中国の立場に関する発言がありました」とだけ。前述の防衛省の発表でも小泉防衛省が中国側に「伝達した」という表現と考え合わせると、会談は互いに自分の意見を言い合うだけで、ほとんど平行線だったのではないかと思われます。
日中防衛大臣会談においては、私から、日中関係において安全保障分野は最も難しい分野であり、現に数多くの懸案が存在しており、とりわけ我が国としては、東シナ海や太平洋地域における、様々な形での中国側の軍事活動の活発化を深刻に懸念している旨伝えました。同時に、こうした懸念があるからこそ、日中首脳間の一致事項である「戦略的互恵関係」の包括的な推進及び「建設的かつ安定的な関係」の構築に向け、率直な議論と意思疎通を重ねることが極めて重要である旨指摘しました。その上で、「日中防衛当局間ホットライン」について、適切かつ確実な運用をしっかりと確保していく重要性について指摘したほか、防衛当局間を含め、政務から実務レベルまであらゆるレベルで対話や交流を強化していくことの重要性についてお互い確認いたしました。
記者:
今日、初日お疲れ様でした。今日、2つの全体会合、午前と午後ありましたけれども、このASEAN諸国の重要性、こうしたものをどう認識されて、どういうメッセージを伝えたのかというところと、1年ぶりの開催となった日中の会談ですけれども、その開催の狙いを教えてください。またあわせてですね、重要な隣国である中国、韓国、カウンターパートの方々とも面会されたと思うんですけれども、今後どのように個人的な信頼関係を構築されていきたいと考えでしょうか。
小泉防衛相:
最初にASEANですけれども、今回、拡大ASEAN国防相会議、そして日ASEAN防衛担当大臣会合という2つの会合への出席を通じて、今回の会合の主要なテーマであるASEANの一体性と中心性の重要性、そして、日本とASEANの間で防衛面での連携を強化するだけでなくて、日本とASEANが共に、インド太平洋の平和と繁栄への貢献を強化していくとの方向性を確認することができたことは、大きな成果だと考えています。また、今日は様々な2国間の会談を行いましたが、日中防衛大臣会談については、10月31日に、高市総理と習近平国家主席の間で日中首脳会談が行われ、「戦略的互恵関係」を包括的に推進するとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で、進めていくという日中関係の大きな方向性について、改めて一致したことから、各種の懸念の伝達を含め、率直な意思疎通を図るべく実施するに至ったものであります。日中防衛相会談においては、私から日中関係において、安全保障分野は最も難しい分野であり、現に数多くの懸案が存在しており、とりわけ我が国としては、尖閣諸島を含む東シナ海や太平洋地域における、様々な形での中国側の軍事活動の活発化を深刻に懸念している旨伝えました。同時に、こうした懸念があるからこそ、日中首脳間の一致事項である、建設的かつ安定的な関係の構築に向けて、率直な議論と意思疎通を重ねることが極めて重要である旨指摘しました。その上で、「日中防衛当局間ホットライン」について、適切かつ確実な運用をしっかりと確保していく重要性について指摘したほか、防衛当局を含め政務、そして事務レベル、あらゆる対応や交流の重要性、これも確認をいたしました。韓国についてもありましたけども、これも先ほど述べたとおり、これまでどおり日韓・日米韓防衛協力を強化していく方針を確認ができました。そして、両大臣の相互訪問や、防衛大臣会合を含む両国防衛当局間の定例協議、そして人的交流をさらに活性化していく方針を確認いたしました。特に、前回9月に中谷大臣が訪韓したことを踏まえて、次回はアン長官に訪日いただき、じっくりと今後の日韓・日米韓防衛協力の強化等について議論することを私から提案しました。また、今日はヘグセス長官と、そして、アン長官との1つのフォトセッションの機会を設けましたけれども、これはヘグセス長官の会談の際に、私から提案をして、こういう局面だからこそ、日米韓の、この連携の姿を示していくことが必要だと。こういったことについても一致をした上で、あのようなフォトセッションの形になりました。こういったことも含めて、日中、日韓、懸念があるところもありますが、だからこそ、しっかりと率直な対話・議論、これを積み重ねていく必要性が確認できたことは、今回の会合の成果だと思っています。
記者:
日中防衛大臣会談について大きく3点伺います。1点目は、大臣冒頭でも御紹介ありましたとおり、今日、中国の活発化する行動について懸念を伝えられたということですが、中国側からはどのような反応があったかもあわせて教えていただければと思います。2点目は、ホットラインについては機能していないという指摘もありますけれども、大臣の問題意識とですね、中国側とは会談でどのようなやり取りがあったかを改めて伺います。あと3点目はですね、こうした挑発ともとれるような中国の行動を抑止していくために、大臣は今後どのようなことを取り組む必要があるとお考えでしょうか。
小泉防衛相:
日中の防衛相会談では、私から、我が国固有の領土である尖閣諸島について、本年5月に発生した中国海警船から発艦したヘリコプターによる領空侵犯のような活動の即刻停止を強く求めつつ、尖閣諸島周辺では中国の活動に対する強い懸念を表明しました。董国防部長官からは、中国の立場に関する発言がありました。また、ホットラインについては、不測の事態や、そのエスカレーションを未然に防止する観点からも重要な役割を担っていますので、適切かつ確実に運用していくことが重要と考えているところ、この考えを明確に伝達いたしました。中国の対外的な姿勢や軍事動向等は、我が国と国際社会の深刻な懸念事項であり、防衛省としては、厳しい安全保障環境に対峙していく中で、国民の命と暮らしを守り抜くという政府の最も重大な責務を果たすべく、引き続き、我が国周辺の軍事動向に対し、強い関心をもって注視しながら、冷静かつ毅然と対応していく考えです。同時に、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じる中で、先般、高市総理から示された三文書の改定の方針も踏まえて、我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守り抜いていくために何が必要か、あらゆる選択肢を排除せずに検討していく考えです。
2.見えない中国の反応
翻って、中国側はどう報じたのかというと、実はほとんど報じられていないようです。
人民日報の「中国・ASEAN国防相非公式会合」に関する記事を引用すると次の通りです。
〇第15回中国・ASEAN国防相非公式会合がマレーシアで開催日本との国防相会談についてまったく触れられていません。
第15回中国—ASEAN(東南アジア諸国連合)国防相非公式会合が10月31日、マレーシアのクアラルンプールで開催された。会議は、中国の董軍(ドン・ジュン)国防部長と、ASEAN輪番議長国であるマレーシアのハリド国防大臣が共同で議長を務めた。
董軍国防部長は、中国とASEAN諸国の指導者による戦略的指導のもと、両者の防衛協力は徐々に拡大し、地域の平和と安定に大きく貢献していると述べた。変化と不確実性が複雑に絡み合う時代において、中国とASEANが安定化の役割を果たし、より緊密な中国・ASEAN運命共同体を共に構築することが、これまで以上に重要になっている。中国は各方面と共に、共に自立するという初志を堅持し、共通の安全を守るためのより強固な障壁を築くことを望んでいる。我々は東洋の英知に基づき、東洋の力を結集し、実践的な行動をとって南シナ海の長期的な平和と安定を守るべきである。また、協力とウィンウィンの道を歩み、互いに学び合い、より緊密に発展し、安全保障上の課題への対応における全体の**レジリエンス(強靭性)**を高めていくべきである。
ハリド大臣を含むASEAN諸国の国防部門の指導者たちは、中国とASEANの関係発展における成果を高く評価し、中国がASEANの地域的な中心的役割を尊重していることを評価した。また、地域の平和と安定を共同で守るため、中国との防衛・安全保障協力を強化する意欲を表明した。参加国は、2027年に第2回中国・ASEAN合同海上演習を開催することで全会一致で合意した。
董軍国防部長は同日、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)に出席していた米国、ニュージーランド、タイの国防当局者らとも会談した。
また、11月7日、中国国防部・新聞局副局長兼報道官の蒋斌(ジアン・ビン)上級大佐が定例会見を行っていますけれども、ここで、ASEAN諸国との防衛・安全保障協力についての言及があります。該当部分のみ引用すると次の通りです。
〇国防部定例記者会見(2025年11月上旬)ここでも小泉防衛相と会談したことなど一言も触れられていません。
記者:董軍国防部長が先日、第12回ASEANプラス国防相会議及び第15回中国・ASEAN非公式国防相会議に出席するため、クアラルンプールを訪問したと報じられています。中国はASEAN諸国との防衛・安全保障協力の発展についてどのような期待を抱いていますか。
蒋斌上級大佐:中国とASEANは地理的に繋がり、利益も深く絡み合い、苦楽を共にしながら共に発展してきました。近年、中国とASEAN諸国の指導者の戦略的指導の下、中国とASEANの防衛協力は初期段階から徐々に深化しており、ハイレベル交流、合同訓練、人員訓練、平和維持活動と対テロ活動、医療協力、災害救援など、多岐にわたる分野を網羅し、多くの成果を上げています。
会議中、董俊国防部長はASEAN諸国の国防当局者と会談し、意見交換を行い、防衛・安全保障協力の深化、地域の平和と安定の維持について重要な共通認識に達した。中国は良き隣人、良き友人、良きパートナーとして、一貫してASEANが地域アーキテクチャーにおいて中心的な役割を果たすことを断固として支持しており、ASEAN諸国と共に平和を最大共同利益として堅持し、調和共存の優れた伝統を継承し、対立ではなく対話、同盟ではなくパートナーシップを堅持し、様々な安全保障上の課題に共同で対処し、防衛・安全保障協力のレベルを一層向上させ、より緊密な中国・ASEAN運命共同体を構築し、地域のより良い未来を共に切り開いていくことを望んでいる。
3.歓迎する台湾と食い込んだフランス
一方、台湾は今回の日中防衛相会談について取り上げています。
11月2日、フォーカス台湾紙は「小泉防衛相、日中防衛相会談で「台湾海峡の平和」言及 林外交部長が謝意」という記事を掲載しています。
件の記事の概要は次の通りです。
林佳竜外交部長は2日、小泉進次郎防衛相が1日の日中防衛相会談で台湾海峡の平和と安定の重要性について強調したことについて、感謝と歓迎の意を表明した。こちらは小泉防衛相の発言を取り上げていて、中国側の反応については触れられていません。
日本の防衛省の報道資料によれば、会談は訪問先のマレーシアで行われた。小泉氏は中国の董軍国防相に対し、東シナ海や太平洋地域における中国側の軍事活動の活発化を深刻に懸念していると伝えた。南シナ海情勢についても深刻な懸念を表明した。
外交部は報道資料で、台湾海峡の平和と安定は国際社会の繁栄や安全と切り離せない関係になり、国際社会全体の共通の利益にもなっていると言及。台湾は自らの防衛力強化や社会全体の防衛強靱性を強化するだけでなく、インド太平洋地域の平和や安定、繁栄の実現に向けて今後も民主主義の友好国と手を携えていくとした。
また、フランス政府によりラジオ・フランスの一部として1975年に設立された国際放送サービス「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」の中国語版が「日中防衛相会談:小泉防衛大臣、中国の挑発行為に「深い懸念」を表明」という記事を掲載しています。
件の記事の概要は次の通りです。
〇日中防衛相会談:小泉防衛大臣、中国の挑発行為に「深い懸念」を表明こちらは中国側の反応として「小泉進次郎防衛大臣と率直に意見交換し、両国の防衛関係を正しい軌道に乗せ、両国関係の長期的かつ安定的発展を力強く支援したいと希望する」との一文があります。これは、冒頭で取り上げた小泉防衛相が会談について「董国防部長官からは、中国の立場に関する発言がありました」との発言と平仄が合っていることを考えると中国は、この旨の発言をしたとみてよいのではないかと思います。フランスメディアは少し食い込んでみせた印象です。
・第12回ASEAN拡大国防相会議(ADMMプラス)に出席するためマレーシアを訪問中の小泉進次郎防衛大臣は、11月1日18時7分(現地時間)から、マレーシアの首都クアラルンプールで中国の董軍(とう・ぐん)国防部長と初めて会談を行いました。
・会談で小泉防衛大臣は、東シナ海、南シナ海、太平洋を含む地域での中国軍の活発化する軍事活動に対し深い懸念を表明し、偶発的な衝突による事態の悪化を防ぐため、日中防衛当局間のホットライン(専用電話回線)の安定的かつ有効な活用を求めました。
・小泉防衛大臣は、日中関係において安全保障分野が最も困難な側面であり、多くの未解決の課題を抱えていると指摘しました。特に、東シナ海と太平洋地域における中国の軍事活動の活発化を日本は深く憂慮していると伝えました。
・また、10月31日に高市首相と習近平国家主席が首脳会談を行い、両国関係の全体的な方向性を再確認し、「戦略的互恵関係」を包括的に推進するコミットメントを改めて表明し、「建設的で安定した関係」の構築を誓約したことに言及しました。小泉防衛大臣は、新政権もこの立場を堅持すると強調し、首脳間で合意された事項を実行するためには、日中両国の防衛当局が具体的かつ困難な問題を避けず、率直かつ継続的な対話と意思疎通を通じて合意の実現を推進する必要があると述べました。
・さらに、小泉防衛大臣は、今年5月に発生した中国海警局の艦艇による日本領空侵犯を伴う事件と同様の行動を中国が直ちに停止するよう強く求めるとともに、尖閣諸島(釣魚島)周辺における中国の活動に強い懸念を表明しました。また、中国とロシアが日本周辺の空域及び海域で頻繁に共同軍事作戦を実施していることについても、改めて深刻な懸念を表明しました。
・南シナ海問題について、小泉防衛大臣は改めて深い懸念を表明し、台湾海峡の平和と安定の維持の重要性を強調しました。また、北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射を強く非難するとともに、露朝間の軍事協力の進展について深刻な懸念を表明しました。
・董軍国防部長は、小泉進次郎防衛大臣と率直に意見交換し、両国の防衛関係を正しい軌道に乗せ、両国関係の長期的かつ安定的発展を力強く支援したいと希望すると述べました。
・小泉防衛大臣はまた、「日中防衛ホットライン」の安定的かつ効果的な運用の確保が極めて重要だと指摘しました。双方は、防衛当局を含むあらゆるレベルでの対話と交流を強化することで合意し、今年1月に再開された部隊交流の一環として、自衛隊代表団の中国東部戦区への訪問を調整することで一致しました。
・両者は継続的なコミュニケーションが重要であり、防衛分野を含むあらゆるレベルでの対話と交流を促進するという点で一致しました。
・小泉防衛大臣は11月11日、第12回ASEAN拡大国防相会議(ADMMプラス)に出席する中、ピーター・ヘグゼス米国陸軍長官、リチャード・マールズオーストラリア副首相兼国防大臣、ジルベルト・テオドロフィリピン国防大臣との「クアッド」会合も行いました。
・会合において、四か国の国防当局の長は、地域の抑止力・対処能力を強化するため、様々な海空領域における協力を深化させる必要性を確認しました。また、こうした会合を定期的に開催する可能性についても活発に議論し、それぞれの安全保障上の取り組みを共有したほか、地域共通の課題や協力拡大について意見交換を行いました。
4.予想通りの動きに出た董軍
では、なぜ中国側の反応についての記事が出てこないのか。
これについて、評論家の櫻井よしこ氏が、11月8日配信のネット番組「言論テレビ」で、小泉防衛相について興味深い解説をしています。
該当部分を引用すると次の通りです。
さて次に、小泉進次郎さんにも話を聞きました。小泉進次郎さんには7時39分に電話をかけています。小泉さんはですね、「もう本当にこの内閣が、これ全てをやりきるというのは、もうすごいことだ」と。「もう、あの、高市総理大臣からですね、『あなたの力はあるんだから、とにかくやってください。備蓄米はああいう風にスピード感を持ってどんどんどんどん放出したんだから、そのスピードよりももっと早いスピードでやってください』と言われた」そうです。小泉さんは「もっと早くやるんですか?」という風に言って、あの、冗談を言ったんだそうですけれども、ですね、彼は言いました。「戦略三文書の改定とかですね、日本もまた新しい潜水艦を持たなければならない。その潜水艦は、まあ、色んな種類のものがあるでしょう。原子力を使うものもあるでしょう」というようなことを国民の皆さんに、とにかくお知らせをして、「なぜ日本が本当にこんなに一生懸命軍備を拡張しなければならないか。それには中国の脅威ですね。脅威がここまで来ているんだということを、なるべく分かりやすく国民の皆様方に発信していくのが、自分の大きな責任の一つです」という風に言っていました。なんと台湾海峡、南シナ海のことを言い始めた時に中国の董軍国防相が机を指で叩いて、マスコミを締めだしたというのですね。それでもなんとしても撮ろうとしたメディアを中国側が邪魔して取らせなかった。よっぽど公開されては困るのでしょう。これらを考えるとメディアから中国側の反応が全然報じられていないことも理解できます。
また彼はですね、この前、え、マレーシアに行って、中国の董軍(とうぐん)という、まあ、国防大臣と対談をしたんですけれども、その時に、まあ、ちょっと皆さんもテレビなんかでご覧になったかもしれませんが、非常に激しいやり取りがあったんですね。で、「その激しいやり取りをしました」という風に高市さんにご報告をしたそうです。そしたらですね、高市さんはこう言ったそうです。「『テレビで見たわ』(まあ、関西弁のアクセントで)『テレビで見たわ。すごかったな。ありがとうな。日本のために頑張ってくれて』という風に言った」そうです。
じゃあ、小泉さんと中国の防衛大臣の董軍、一体どういうやり取りをしたのか。これはちょっと事情を知ってる他の方に詳しく聞いたんですね。で、最初二人が出会いました。向こうはですね、あの、普通の顔、ニコりともしないで普通の顔で、まあ、挨拶したそうです。小泉さんも普通の顔で挨拶して。でもこれはやっぱり日本国の防衛大臣として言わなければいけないと思って、東シナ海のこと、それから南シナ海のこと、そして尖閣諸島周辺に、中国の軍艦が来たり、それからあの戦闘機が飛んできたりすることについて、「これを直してほしい」という風に言って、そしてまた台湾海峡のことも言ったそうです。そしたら、これは見てた人がいるんですよ。あの董軍がですね、董軍、向こうの国防大臣が、机の上で指をこうトントンという人差し指でこう机を叩き始めたんだそうです。そして台湾海峡のことなどを言った時、ですね、南シナ海のことを言い始めた時に、「予想通りの動きに出た」と、まあ、お付きの人が言うんですね。それは何かというと、「メディアを締め出してくれ」と。で、「メディアを締め出してくれ」という風に言ったそうです。でもメディアを締め出したらこの内容が伝わりませんので、日本側では一生懸命こうカメラ構えて、音をこのテーブルレコーダーをこうやって出して音を取ろうとした、カメラを撮ろうとしたんですけれども、最後に中国側がカメラの前に立ちはだかって、音取らせなかったようにしたそうです。でも、まあ、そばにいた人はですね、「そういう激しいやり取りがあったけれども、最後は、まあ、『これからもあればあるほど話し合いをしましょう』と言って別れた」そうです。ね。まあ、いずれにしても日本と中国、本当にあの厳しい緊張の中にありますから、小泉進次郎さんを防衛大臣に選んだことは、え、まあ、その広報力といいんでしょうかね、情報発信を国民に対して行うという意味で、大変大事なことだったなという風に思います。
また、冒頭で取り上げた防衛省の発表でも中国側の反応がほぼ書かれていなかったことも、中国側から発表するなと強い要請があったのではないかと思います。
それでも、高市総理から「テレビで見たわ。すごかったな。ありがとうな。日本のために頑張ってくれて」と褒められるくらいに頑張った、小泉防衛相の覚醒振りには驚くばかりです。
筆者は自民党総裁選を間近にした9月14日のエントリー「総裁選と安倍の遺産」で、当時、総裁選出最有力だった小泉氏について、「小泉氏の取り巻きを、高市氏ラインで固めてしまえば、顔だけ進次郎総理で中身は高市氏の積極財政路線にもなり得る。財務省の操り人形ではなくて、高市氏の操り人形にしてしまう”高市進次郎”が出来るのではないか」と述べましたけれども、小泉氏を防衛相に充てたことで、彼の取り巻きを、自衛隊および国防関係者で固めたことで、似た状況を作り出した訳です。
こういう形で「高市進次郎」が生まれるとは思ってみませんでした。嬉しい誤算ですね。
まだ小泉防衛相が確固たる国家観を持ち、政策通になるまではまだまだ多くの時間が必要になると思いますけれども、小泉進次郎氏の取り巻きをどうするか、誰が彼にINPUTするのかが非常に大事なることが分かったことは一つの進歩なのかもしれませんね。
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