日本は核を持つべきだ発言

今日はこの話題です。
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1.日本は核を持つべきだ発言


オフレコ破りの「日本は核を持つべきだ」発言が話題になっています。

これは12月18日にTBSが報じた切っ掛けで、記事としてはTBSの数十分後に共同通信が配信し、その他マスコミが一斉に後追いしました。問題の記事を引用すると次の通りです。
首相官邸筋「核持つべきだ」 安保担当、非公式取材で

高市政権で安全保障政策を担当する官邸筋は18日、「私は核を持つべきだと思っている」と官邸で記者団に述べ、日本の核兵器保有が必要だとの認識を示した。発言はオフレコを前提にした記者団の非公式取材を受けた際に出た。同時に、現実的ではないとの見方にも言及した。核保有発言は、唯一の戦争被爆国として「核兵器のない世界」の実現に取り組む政府の立場を著しく逸脱するもので、国内外で反発を招く可能性がある。

高市政権は日本が平和国家として堅持してきた「非核三原則」の見直しなど、安保政策の大規模な転換を検討している。

非公式取材で記者団から核保有に対する考えを問われ、官邸筋は核保有が必要だとした上で「最終的に頼れるのは自分たちだ」と説明した。一方「コンビニで買ってくるみたいにすぐにできる話ではない」とも話した。

核保有は、核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」とした国是である非核三原則との整合性も問われる。官邸筋は三原則見直しについて「高市早苗首相とは話していない」と述べた。国論を二分する課題だとも指摘した。
記事を読むとこの「官邸筋」なる人物は、核を持つべきだとした一方で現実的ではないと打消す発言もしています。けれども、この記事の見出しは「首相官邸筋「核持つべきだ」 安保担当、非公式取材で」と、打ち消している部分がすっぽり落とされています。これでは、核をもつべきだとしか考えていないと受け取られかねない危ない見出しだと思います。


2.石破政権では沈黙していたマスコミ


この報道に対し世論は話題沸騰しました。

19日、日本原水爆被害者団体協議会は「断固として抗議する」との談話を公表。しんぶん赤旗は「官邸「核保有」発言 あまりにもタガが外れている」という見出しで批判記事を上げています。

ただ、世論の全部が全部批判という訳ではないようです。この辺り、22日、ネット番組「文化人放送局」で取り上げられています。

件の番組の概要は次の通りです。
〇オフレコ核保有発言を巡るメディア報道の不透明性
 +朝日新聞によるオフレコ破りの再発  
  /岸田政権の新井秘書官更迭事件がメディアを増長させた可能性  
  /今回の報道は発言者を特定させる意図的な攻撃である
 +「完全オフレコ(完オフ)」の定義とルール違反の指摘  
  /通常のオフレコは固有名詞を伏せるが役職の類推は許容される  
  /完オフは内容自体の外部漏洩を禁じるものであり、今回の報道は重大な違反の疑い

〇石破茂氏の核保有に関する過去発言と現在の矛盾
 +過去における核保有・共有への肯定的発言の記録  
  /「核戦争なき平和を作るために核を持つのだ」とする2023年の講演内容  
  /アジア版NATOにおける核持ち込み検討の必要性への言及
 +現在の批判的姿勢に対する政治的意図の疑念  
  /首相退任後の発言の変節は高市氏への個人的な足を引っ張る行為との批判  
  /信念に基づかない二重基準(ダブルスタンダード)への指摘

〇核保有議論と被爆者の多様な視点
 +日本被団協の政治的偏向性と代表権への疑問  
  /特定の新聞メディアのみをフォローする組織姿勢への批判  
  /すべての被爆者が反核・核廃絶のみを訴えているわけではないという実態
 +被爆者3世らによる「抑止力としての核」への支持  
  /橋本琴絵氏の著書を通じた「核があればやられなかった」という遺族の声の紹介

〇今後の安全保障議論への展望
 +騒動をきっかけとした国民的な核議論の活性化  
  /北朝鮮やパキスタンの核保有といった現状に即した現実的議論の必要性  
  /核保有議論を「天動説から地動説への転換」に例える歴史的意義の強調
 +高市政権による毅然とした対応への期待  
  /安易な更迭を行わず、安全保障の核心的議論を避けない姿勢の支持
オフレコ破りだけでなく、過去、石破前総理が、2023年の講演で「核戦争なき平和を作るために核を持つのだ」という発言について、マスコミが何も批判しなかったとそのダブスタぶり指摘しています。




3.オフレコの段階


先述の「文化人放送局」で「完オフ」という表現がありましたけれども、単にオフレコといっても段階があるのだそうです。

これについて、12月19日、西日本新聞のネット番組「西日本新聞me」で解説しています。

件の番組の概要は次の通りです。
〇オフレコ取材の仕組みと種類
 +オン(公開取材)
  /ICレコーダーを使用し、発言者の氏名や役職を明記して報じる形式
 +オフ(非公開取材)
  /発言者を特定せず「政府筋」や「自民党幹部」などの匿名で報じる形式
 +完全オフレコ(完オフ)
  /発言内容も発言者の存在も一切報じないという強い守秘義務を前提とした形式

〇オフレコが破られる境界線
 +公益性と信義則の天秤
  /「核保有」のような国策を揺るがす重大な発言は、読者に知らせる義務が優先される
 +人権と差別の問題
  /過去の秘書官によるLGBTQ差別発言のように、人道的に見過ごせない場合は実名報道に踏み切る
 +前提の崩壊
  /他社が先行して報じた場合、秘匿する前提が失われたとして後追いでニュース化する

〇政治記者と取材対象者の特殊な関係
 +番記者制度
  /特定の政治家に密着し、信頼関係を築くことで教科書通りではない本音を引き出す
 +記憶力の勝負
  /録音禁止の場では指で話題の数を数えるなどして記憶し、後で他記者と内容を突き合わせる
 +戦略的な使い分け
  /政治家側も世論の反応を見るための観測気球として、あえてオフレコで本音を漏らすことがある

〇過去の具体例
 +福田康夫官房長官の事例
  /非核三原則に関する発言を当初は「政府首脳」として報じ、後に本人が特定されたケース
 +新井首相秘書官の事例
  /差別発言が「完オフ」の場であったにもかかわらず、その重大性から実名で報じられ更迭に至ったケース
これによると、オフレコにも「発言者を特定せず「政府筋」や「自民党幹部」などの匿名で報じる形式」のオフレコと、「発言内容も発言者の存在も一切報じないという強い守秘義務を前提」としたオフレコの2種類があるというのですね。


4.オフレコ破りの条件


そして、件の番組では、オフレコ破りの条件についても解説しているのですけれども、それについて、動画では次のように解説されています。
横山:・・・首相官邸の幹部、「官邸筋」という表現になってますけど、要は官邸で総理に近いところで働いている人たちの中の幹部の発言で、「日本は核兵器を保有すべきだ」という考え方を示したと。

坂本:その人がね。

上田:某官邸関係者がね。これがいわゆる「完全オフレコ」と言われるもので。記者制度で、与党の幹部や官邸の官房長官、副長官には記者がつくんですね。毎日ずっと追いかけて、夜回りに行き、いろんな話を聞く。それぞれの役職に1人ずつ記者が張り付いている。それを「番記者」と言うんですけど。その懇談の時に、この発言が出たわけです。

坂本:へえ。

上田:だけどこれは「完オフ(完全オフレコ)」と言って、そこで出たことは一切書きませんという前提で開かれている。

横山:懇談って、飲み会ですか?

上田:いや、普通に会議室でお茶も出ないこともあります。雑談に近いですね。でもちゃんと座って、政治家なり官僚なりがいて、各社の記者が周りを取り囲んで座っているところで喋る。業務の合間に記者が質問したことに答えるイメージです。

横山:定例化してるんですか?

上田:官房副長官だったら何曜日の何時からとか、不定期に「ちょっとやろうか」と声がかかることもあります。大きなテーマで話すこともあれば、雑談の時もある。向こうとしては、世の中の受け止め方を記者を通じて把握したいという意図を感じることが多かったですね。

坂本:政府側が記者の話を聞けば、どういう論調になるか分かるから、どこに手を打たなきゃいけないか判断の材料になると。

上田:そうです。休みの日に何してるかという話もあれば、政策の話もある。いわゆる「懇談」です。これには「オン(公開)」と「オフ(非公開)」があって、「オン」はICレコーダーを回して誰が言ったか実名で書く前提のもの。「オフ」は誰が喋ったかを伏せて、「政府筋」「自民党幹部」など匿名にするもの。中身は報道されます。

横山:今回の「完オフ」は?

上田:今回のは「完オフ」で、誰が喋ったかもダメ、中身もダメという前提。通常は世に出ないものです。ただ、背景の解説としてなら使用できるという面があって、例えば「首相の周辺には核兵器保有の考えを持っている人もいる」という書き方なら、誰が言ったか特定しないのでギリギリ許容される。

坂本:だいぶぼかしてますね。

上田:本来はそういう引用しかできないはずが、一部の社、というか結構な社が、昨日の懇談の直後に「完オフ破り」をして朝刊に書いた。これには二つの見方があります。「重大な発言だから書いた」というのと、「約束を破ると普段の情報収集がしづらくなる」という問題。

横山:信頼関係に関わりますよね。

上田:メディアとしては聞いてしまった以上、読者に知らせないのは正しい態度なのかという判断で書くこともある。今回は、総理に政策的な影響力を及ぼすキーマンが「個人的見解」と断りつつ核保有に言及した。これは伝えるべきニュースだと複数社が判断した。

横山:扱いのルールは最初に言われるんですか?

上田:そうです。幹事社を通じてお知らせがあったり、スタート時に言われたり。重大な局面で取材から逃げ回っている人が「オフレコなら話す」と言っても、こっちが「そんなの認められない、ちゃんと表で言いなさい」と拒否することもあります。

坂本:駆け引きがあるんですね。

上田:うちは信義則を重視して昨日は記事にしなかったけれど、世間に広がって前提が崩れた以上、明日の新聞には載ると思います。政治取材の分かりにくさ、インナーサークルでグズグズやってる感じに見えるかもしれませんが、こういうルールがあるんです。
この番組では、オフレコ破りの境界線には、「国策を揺るがす重大な発言」、「人道的に見過ごせない場合」、「他社が先行して報じた場合、後追いでニュース化する」の三つがあると述べ、今回は「国策を揺るがす重大な発言」かつ「他社が先行して報じた」から、ということのようです。

ただ、問題点を上げるとするならば、新聞社側が、一切記事にしない前提での「完全オフレコ」を破ったということと、高官の方も各社の記者が周りを取り囲んで話す「懇談」でこれを話したということ。

1人2人だけにしか話さないと、完オフが守られるかもしれませんけれども、多人数を相手となると一気に漏れてしまうリスクが高まります。

もしかしたら、その高官が、マスコミが完オフを破るだろうと見越した上で、わざと発言したのではないかと穿ってしまいたくなります。

もしそうだとすれば、その目的は、件の動画でも触れられていますけれども、「政治家側も世論の反応を見るための観測気球として、あえてオフレコで本音を漏らすことがある」に該当した可能性も考えられます。

実際、今回のオフレコ破り報道で、世論の反応は「反対一辺倒ではない」ことが分かりましたから、その意味で「観測」の役割は果たしたといえます。

もちろん、真相はわかりません。






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